「23' パーマカルチャー体験コース@北神戸でんぼら」レポート

■パーマカルチャー体験コース@北神戸でんボラ
第7回 植物のチカラを借りる

数日前までの暑さが頭にあって着ていったのは風をよく通す麻の長袖シャツ。
でんぼらに着いた瞬間に失敗した!と思った少し肌寒い1日でした。

午前中は、佐藤さんによる蒸留体験とローゼルクラフト作りです。
まずは方法について、減圧蒸留と常圧蒸留の違いの説明を聞きました。
そして、工夫が詰まった器具で実際に蒸留していきます。今回はレモンユーカリの葉を蒸留しました。沢山の葉から抽出されていく精油の量を実際見てみると、市販されている精油などの値段設定にも頷けます。
次にローゼルクラフト作り。
ローゼルのガクと、てんさい糖と花ゆずシナモン柿酢を合わせて煮出して出来たコーディアル。
凍らせたローゼルのガクを塩でもんで作った梅干しのような“花梅”ローゼルの葉を砂糖みりん醤油を合わせての佃煮、葉と塩で作ったローゼル塩。
ローゼルの種は、煮出すとムチンという成分でトロみのあるピンク色のエキスになりました。
喉にいいそうです。

抗酸化作用を持つというこのローゼルのことを私は今回初めて知りました。
その他には、クロモジの葉や茎をしっかり乾燥させて作るクロモジ茶、ハーブ塩は生の葉を塩と混ぜて作ることを学びました。

「本日のランチ」は、シュン君特製カレーと、佐藤さんが炊いてくださったかぼちゃ。そしてサラダ。
美味しくていつもお腹いっぱいになるまで食べてしまいます(^^)


午後は、この日までの出来事を報告し合うチェックインから始まりました。
皆さんの出来事過ごし方を聞ける楽しみの時間です。
それぞれが素敵な時間を過ごされていたんだなあと感じました。

午後からの作業は、「バイオネスト」作り。
まず大きな枝を円形に置いて行きます。
次に小枝を大きな枝の上に差し込みながら、しがらませていきました。
円形の真ん中の部分に、穴を3箇所ほど開けてそこにくん炭を入れて枝を差し込みます。
さらに葉っぱや枯葉を積みあげ踏みしめていきます。
最後は大きな鳥の巣のような立派なバイオネストができました!
葉っぱが分解されてどんな風になっていくのか楽しみですね。

来月はとうとう最後の講座です。
みんなと作りあげてきた空間がどんな景色になっていくのか。
来月は寒くなってるでしょうから、しっかり防寒してのぞみます!

(古川僚子:受講生)


■パーマカルチャー体験コース@北神戸でんボラ
第6回 多様性と多重性を育む菜園
「I agreeと言えること」
NPO法人北神戸田園ボランティアネットの佐藤代表からお誘いを受け、初めてパーマカルチャー 体験コースに参加しました。私は副理事長として関わっております。
私自身は農業の経験も知識もなく、ましてパーマカルチャーのことは全くの初心者です。ただ、環境保護や防災など"持続可能な社会"のあり方には関心があり、そうした分野で仕事をしてきたこともあって"パーマネント"という考え方に共感していました。
パーマカルチャーの有する残り二つの意味、"アグリカルチャー"と"カルチャー"についても、 言葉としては理解できるものの、それらがどう関わり合って、実際にどう活かされるものなのかは見当もつきませんでした。 ですが、たった一回の講義を受けただけの初心者でも、たくさんの気づきを得ることができました。
例えば…パーマカルチャーとは形式的・表面的なテクニックではなく、倫理をベースに、ものごとの本質・仕組みを理解し、それぞれの場面に応じ自らデザインできる力を養うものなのではないかと感じました。 また、さまざまな主体ごとの"関係性"も重視されていて、どう組み合わせたらより良い関係性を作れるかデザインするというのも非常に興味深いお話でした。
ただ、これらのデザインも、単に合理性だけでは、実践しようとすると自分にフィットしないものになりかねないため、自分がそもそも何を求めているかを問い、まず内側から発信することが大切なのだと思いました。そのことを橋本さんは、アグリカルチャーに掛けて"Agree"と仰っていました。自分が自分に同意できること、賛成できること。人生全般に通ずる考え方、生き方だと思いました。
途中、肝心なところで席を外してしまったこともあり、誤解もあるかと思いますが、個人の感想としてそのようなことを学べたと感じている次第です。
後半のフィールドワークでは、ウッドチップの小径の上にアーチを架け、周囲で調達できる素材からビーホテルを作って、アーチの上に設置しました。蜜を採集するための巣箱とは違い、益虫 であるドロバチの拠り所、ホテルとして置いておくのだそうです。本当に蜂たちが集うようになるのか、蜂が集うことが棚田の生態系にどのような作用をもたらすのか、今後が楽しみです。
(石田 裕之:受講生)

■パーマカルチャー体験コース@北神戸でんボラ
第5回 デザインプロセスと菜園通路づくり
前回までに皆で汗水たらしながら形づくってきたフィールドに道を作ることに。キーホールガーデン、ワイヤーネットコンポスト、スウェールを掘った畝、そして樹冠流を利用した雨水採取システムができているこの場所に、人が歩く流れを意識した道でそれぞれを繋ぎ合わせていく。
現場に向かう前に、場のデザインのプロセスをおさらいした。
「大まかなデザインを元に、主なる道を作れればいいかな」と始めるケンさん。道の具体的な材料は除草のためのダンボールと、木のチップ。きっちり敷けば2~3年は持つやろ、とのこと。
それから、ここでもパターンを意識することも大切。一つのデザインを作っていくにもパターンに沿ってやっていくと、効率よくできてアウトプットがまとまりやすい。
【コンセプトを決めるプロセス】
いい場所にしようと思ったら軸が大事。まずコンセプトを決めたいが、その前に必要なものが場にあるもの(人も含め)の観察。その場所をどうしたいかという自分たちの願いもあれば、地域性もあり、時代性の観点からも観察が必要で、それらが形成する円の中心にあるのがコンセプトだという、ざっくりそんな認識。

そこが明らかになったら、次は戦略を立てる。
抽象的なコンセプトを具体化して、どういうものかを意識づけさせていくプロセス。この段階で、必要な要素やアイテムは抽出しておく。

それからシステムデザイン。残渣をどうするのか、コンポスト、土などをどう運用していくのか、アウトプットとインプットをつなげるとそこには循環が生まれる。物質やエネルギーのフローを俯瞰して考え、主体となる人々が気持ちよく納得できる循環システムをデザインする。

その後は、ゾーニングを含めたランドスケープのデザインをしていく。
現実の現場に、それぞれの要素をどう配置しようかを考える作業に入る。

そして最後に、ひとつひとつの要素(アイテム)の詳細を考え、デザインしていく。
こういう一連の流れの中で考えていけば、それぞれの点が中心でつながって、合理性があってまとまった場所になる。
そうやって意図が詰まったデザインがされた場所には力が発生するので、人が中長期的に、気持ち良く関われる場所になる。
もし先にアイテムの詳細から考えてしまう(あるある)と、全体の利益にどうつながるのかをすっ飛ばしてやることになるので、結局やらなくなったり「エコデパート」の陳列棚のようになったりしてしまう。
【General Core Model】
普遍的な核になる、いろんな物事に働いてる共通のパターンのこと。木の成長がぴったりこの形にハマり、自然遷移の様子もまさにこういう形になっている(十分な水など必要最低限の環境があれば、陸地はみな裸地に生える地衣類からはじまり、陰樹林が茂って安定し、変化がない極相林へと遷移していく)。
このモデルに沿ってデザインも行っていく中で、「デザインが発展していく様子も生命ととらえた方が、より理にかなってると思う」とケンさん。バイオミミクリー(人工物をデザインする際も自然を真似ることが効率を最大化するカギ)の考え方ともつながるね。
【観察とデザインを細分化する】
観察は次の4つに分けられる。
・俯瞰(時代性、社会性、個人を超えて大きな枠にどういう流れが働いてるか)
・地域性(空間的に細分化)
・外環境(現実の空間環境)
・内環境(そこに関わる人の心の環境)
これらが揃って、コンセプトができる。根っこと幹がしっかりする。
それを土台に、今度はデザインを5段階で発展させていく。
・コンセプトデザイン
・ストラテジーデザイン
・循環のデザイン
・ランドスケープデザイン
・アイテムデザイン
【現場にて】
ケンさんのアイデアで、フェンス(コンクリートの壁)のすぐ横に道を設置しちゃうとエッジの微気候を活かせないから、フェンスからちょっと距離を作って道を作ろうということに。
また、こんな意見も出てライブ感満載で道の配置が決まっていった。
「植物が水平(A-Frameを使って等高線に平行な畝を作ってある)な状態でこんなに気持ちよさそうに茂ってるんやから、人も歩いてて気持ちいいと思う。道もできるだけ水平に作るのはどうだろう?」「人は心理的に、直線でメインの場所に行きたがる性質がある。」
「可能性が豊かな状態というのは、実はたくさん道があることじゃない。大切な道が一本通っているとエッジがはっきりして、その中に可能性が散りばめられる」
ビジョンが何となく視えたら、みんなで文字通り遊ぶ感覚で道を作っていった。
1)道を敷く予定のエリアの草を刈る
2)防草用段ボールからビニールテープ等をはがす
3)段ボールを解体して道の予定地に敷いていく(基本重ねなくて大丈夫)
4)木のチップ(今回はヒノキ)を上から被せていく
5)坂になる部分は大雨等でチップが流れるため、所々にストッパーとなる枝を埋める。
講座の最初に「道」と聞いて想像した5倍美しい道が現れた。
【振り返り】
各々の振り返りの内容は覚えていないけど、みんな今日の道の出来に感動してた。
「エッジにこそデザインの可能性や豊かさがある。
エリアは既にそこにあってデザインできないので、関係性はエリア同士が重なるエッジに有る」
「Zone4だったあのフィールドが、あんな美しい道ができたら重力が働いてZone3になっちゃうな」
ちなみに、木のチップが用意できない場合は枯れ葉、砂利などで代用するとのこと。
次回は竹のドームを作るか、もしくは、通路の入口にアーチ作ってベリーを這わせようかケンさん検討中。
(けんたろう:受講生)

■パーマカルチャー体験コース@北神戸でんボラ
第4回 いのちの循環の要「コンポスト」


梅雨空の中始まった第4回。始まりはこの1か月の出来事をみんなで報告し合いました。徳島神山町コンポストの町の話、今年は春先から雨が続き水の巡りが上手くいっていないのでは??という話、敏感な人が増えてきているの昨今、ママや子供たちに優しい小児鍼の話、十勝千年の森の話、田植え後の3回目草刈りが終わりましたーの話。

皆さん、生活の中に自然の循環をちょっとずつ取り込んでいるんだなと思いました。

午後からは雨が降りそうなので、前回行った樹幹流を使った雨水集水システムと、ガーデンの様子を確認しに行きました。

ゴロンさんと佐藤さんがこの1か月中に様子を見に来てくださっていました。お忙しい中にありがとうございます。作物は、大豆がよく育ち土地によく合っているようです。佐藤さんは山側に切った溝が特によく機能していたのではと感心していました。インゲンは比較的元気に育っていました。ヤブガラシなどに負けないように草刈りをしました。トウモロコシは、虫に食われてしまったのか残念な状態になっていました。

雨水集水システムは、思ったより溜まってなくて改良の余地がありそうです。午後から原因を分析することになりました。

■講義
コンポストについて講義がありました。
外から入れるのではなく、今あるものを循環させて、自分たちのコミュニティーの中で完結できるシステムを作っていくことが大切です。コンポストとは、微生物の力を借りて、有機物を分解してもらい堆肥を作ること。微生物に大切なのは心地よい暮らしをさせてあげること。これは、人間の暮らしとも共通するところがあります。微生物に最適な環境は「酸素」「水分34%」「温度20℃~40℃」です。

今回は、午後の最後にコンポストの実践、実際に暮らしの中へ取り込まれているコンポストをスライドで教えて頂き、より身近に感じることができました。生ごみコンポストは敬遠されがちで、実際、私もなかなかチャレンジできていなかったのですが、とにかくやってみることが大事だなと思いました。

循環を作り上げるには「なにが必要か予め準備しておく」ことが必要です。普段の生活ともつながる
ことだと思います。普段からしていることもパーマカルチャーの考えと共通することがあり、パーマカルチャーは生活なのだなと思いました。

■雨水集水システムの改良
午後からは雨水集水システムの改良を行いました。
大人が真剣になり、松に伝わる雨水を麻布や竹を使ってバスタブに集めるのは面白かったです。大きな川のないこの地域では、昔からため池がたくさんあり、雨水の利用はされてきました。今回のこのシステムは個人でもでき、ため池の小さな規模でもできる循環の一つだと思います。単純なシステムだけどなかなか実践できない面白い体験でした。生きていく力だと思います。上手にこれからも溜まってくれるといいですね。

そして、作業する時は何が必要なのか考えて準備して臨むようにしたいです。
※お昼ご飯は、みんなでピザをトッピング。ピザ窯で焼いてこれも面白体験でした!
作る人が偏ってしまうので、みんなで出来たらいいなと思いました。

今回も子供と参加させてもらい、子供たちも一緒になって実践を体験することが出来、とても勉強に
なっています。温かく迎え入れてくださって、ありがとうございます。これからも一緒に体験させていただけたら嬉しいです。

(石田綾子:受講生)


■パーマカルチャー体験コース@北神戸でんボラ

第3回 水

 

前日までの豪雨から一転素晴らしいお天気に恵まれてスタートした講座のテーマは 水。

住んでいるマンションのポンプ室が前日の大雨で水没し、8時間の断水になりました。 家には災害用の簡易トイレとペットボトルの飲料水が12本×2リットルがあり、8時間の断水には特に問題はありませんでしたが、もしこれが数日続くとか思うと、更に水を準備する必要があるなと再確認しました。

しかも今回のテーマは水で、雨水を集めて再利用…なんてまさに昨日私が体験した出来事に1番持続可能で環境にやさしい水の利用方法だと思いました。

 

「地球にとって水とは人間にとっての血のようなもの」と始まった橋本さんの講座。

水の特性としてまずは循環。地球上の水は太陽のエネルギーによって海水や地表の水が蒸発して雲になり、雨となり地表に降りまた川から海へと循環している。私たちにとって大切な水は今や水道水頼みですが、浄水器を通してかペットボトルに頼り、このままでは不安でしかありません。

今回とても参考になったのが、竹水の摂取の方法と樹幹流を使った雨水の集水システム。竹水の摂取方法は若い竹を選び、節の少し上を切り取り、ビニール袋をガムテープで留める。一時間後には30ccぐらいの水がすでに溜まっていました。

竹水は飲料水として飲むこともできて、少し甘みを感じ美味しくいただきました。手触りは化粧水のようにしっとりとしていて保湿効果がありました。

 

そして今回の最大イベント:色々な雨水の集水方法があるなか樹幹流を使った雨水集水システムづくり。

必要な物は樹、麻布、竹筒、いらなくなった風呂釜。

まずは3メートルほどの竹を切ります。

そしてその竹の節を抜いて空洞にするのですがその方法がそう簡単ではありませんでした。まずは竹の中の一つ目の節を、細い竹を突っ込んで落とします。

そのなかに水を入れてトントンしたら水の重さで抜けるとのこと。男性陣が三人、四人がかりで竹を持ち上げて上から垂直に落とします。これがなかなか

抜けなくてまず1本目の竹が割れてしまいました。

半信半疑になりまがらの2本目、竹を持って落とすこと数十回、無事に節が抜けて貫通。思わずみんなで拍手喝采でした。

樹冠流の方は、松の木に麻布を巻いて縛り、三つ編み状にして垂らした先端を竹筒の中に入れます。

雨が木の幹から麻布を伝って竹筒の中を通り、風呂釜へ溜まるシステム。

我が家はマンションなので麻布を使ってベランダで雨水の集水方法を実験してみたいと思います。

 

最後に水質調査

でんぼらの池の水、その水をヤシ殻活性炭を使って浄水した水、ポータブル浄水器SAWYER MINIで浄水した水を、水質検査セットで調査しました。

pH、鉄、全硬度、COD、亜硝酸を調べることができました。たくさん面白い結果がありましたが最後に竹水もテストしようとなり、驚きの結果もたくさんあり楽しく実験することが出来ました。

 

今回のランチはブリトー。トルティーヤは米粉から具材はソイミートを使っているとのこと、とてもヘルシーで美味しく頂きました。

またエルダーフラワーのコーディアルを作っているところも見学させていただき、持ち帰らせて頂きました。

実り多き一日でした。ありがとうございました。

また次回の受講が楽しみです。

 

(金森美保子 : 講習生)


■パーマカルチャー体験コース@北神戸でんボラ
第2回 パーマカルチャーデザインと菜園づくり

第2回目は、午後から雨が降りだすとの天気予報でした。
講座始まりの時、空を見上げたら薄ら日が差す中、野外でそれぞれの前回からこの日まで振り返り発表から始ま
りました。

午前中は、パーマカルチャーデザイン・パターンという概念の説明、そして前回観察した実践場所をどうして
いくか?の話し合いでした。
パターンについての説明においては、・時間に沿っての一定の流れ、同じような形、同じ場所に現れるもの
・パターンは変えることの出来ない「理(ことわり)」であるけれど「エッジ」を作ることでより良く改善していくことができる、そのエッジを作るのが人間の役割だということでした。
より良く改善していくためにはパターンを読み解く観察が大切ということが、なるほどなぁと自分の中に入ってきました。
そして前回の資料を見ながら「パーマカルチャーの倫理、観察、コンセプトデザイン」についてのお話があった後、実際に実践場所をどうしていきたいか?と、少し意見が交わされました。
ここでの話し合いは、実現したいコンセプトを見極めるもので、中心軸をしっかりさせてブレがなくなると自ずと必要なものが決まってくるため、コンセプトをきっちり考える時間は大切ですとのことでした。


午前の最後には、午後から進める実践場所での必要な作業…
・流れていく水と養分を受け止め、土質を改善するのための「スウェイル」
・今あるブロック壁の利点を生かして壁の東側に作る「キーホールガーデン」「積層マルチ」の説明を聞いて終わりました。
初めて聞くスウェイル、キーホールガーデンに積層マルチ。
どんな風になるんだろう?と思いながら、ランチに「でんボラ」佐藤さんの息子さんが用意してくださったビーンズカレーをいただきました。
とても美味しかったです!

午後からは実践場所での作業でした。
まずは、キーホールガーデン作り。
積層マルチを施すのに、刈り取った草や濡らした新聞紙、醤油の絞りカスを重ねて作りました。
そのガーデンに植えられたのが、3シスターズ(トウモロコシ/インゲンマメ/カボチャ)でした。
コロンとして可愛い形だなぁと思ったガーデンは、マルチもそこに植えられる植物も自然のことを考えられた上で、置かれてることにとても興味深かったです。
その次に、スウェイル作り。
斜面の等高線の確認をして、そこに沿っての穴掘り、刈った草や炭を土の上に被せてから、スウェイルの間には緑肥を蒔き、ブルーベリー、姫ウコギ、
タラの木、大豆.唐辛子.パプリカ.パセリ.ネギなどを植えました。
作業途中から雨の中の作業となりましたが、初めて作るガーデンの出来上がりを見て達成感がありました!
皆さんとの作業、楽しかったです。

憲さん、あびくさん、参加された講習生の皆さん、ありがとうございました。
また次回もよろしくお願いします。

(古川僚子:講習生)


■パーマカルチャー体験コース@北神戸でんぼら
第1回 パーマカルチャーデザインの基礎と観察


真夏のような暑い日が数日続いていたのに、セミナー初日は北神戸らしい寒さで迎えることにな りました。


【一日の流れ 】
1.自己、他己紹介
参加者は8名 子ども達の参加もあり、とても賑やかな会となりそうです。
2.パーマカルチャーとは? 橋本憲一郎さんのレクチャー
3.野草でお昼ごはん ヨモギ、たんぽぽ、ハルジオン、なずな、たけのこなどを天ぷらに。 油はラードで、使い終わったら石鹸になるそうです。 お味噌汁は今年生えてきたナメコ。お醤油も佐藤さん自家製!
4.でんぼらフィールド散策 被災時のための備蓄庫。
ビオトープの傍には、効率的にカロリーを摂取できる胡桃の木。 ビオトープは地元中学生が整備してくださったそうで、光が池の中に届くことで、新たな植生も期待できそうです。
森ではクロモジやキンランなど、貴重な植物たちとの出会い。 側溝のような川にはしじみがいました!すごい!
5.パーマカルチャーデザインワークの流れ

6.実践場所の観察と方向性の検討とふりかえり


【 はじめに】
このセミナーが始まる前に「パーマカルチャーを消費する者にならない事」と、橋本憲一郎さんが注意事項を述べておられまし た。
この2年間、真似事ばかりして行き詰まってる自分にはガツンとくる言葉であり、セミナーが終わる頃には腹の底から理解したいです。
 そして、 今回セミナーの実践場所、北神戸田園スポー ツ公園のでんぼらさん。地域の人や、子ども達と手作業で作ってきた素晴らしいフィールドです!!
北区は素晴らしいところだと、長年北区っ子(?)としては、もちろん絶賛しているのですが、 子ども達の未来のための活動を何十年も続け、地域を守り、里山を守り、森を作り、子どもが 育っていくという、植生遷移で多様性が育まれ、エネルギー循環が生まれるがごとく、すでに 永続を目指した循環がデザインされてるような場所でした。
佐藤さんは、デザインしてない、とおっしゃいます。
 けれど、これこそが、パーマカルチャーカスタマー ではない、ってことなのでは?佐藤さんの情熱的な 行動力と、溢れるおもてなしと心遣い。 なによりも 力強いと感じたのは、教科書的な知識だけではなく、 歴史や伝統に基づいた知恵を暮らしに反映する創造力。
こんなでんぼらで、パーマカルチャーが融合されたら、より多くの人が創造的な暮らしを楽しみ、 学べる場所になるのかもしれないなぁ、と僭越ながら感じた初日
でした。


【パーマカルチャーとは? 】 伝統的な手法・知恵・文化を学び、生態学的な原理や現代的な技術・知識を用いながら、循環や多様性を実現、実践するため体系化されたアイデアやヒント…合ってるかな?(笑)


【パーマカルチャーデザインワーク】

パーマカルチャーの倫理と観察から始まる。

☆3つの倫理
・地球への配慮
・人間(自分)への配慮 ・余剰の共有
☆3つの観察
・俯瞰 地域、社会など
・外環境 場のエネルギーや特徴 ・内環境 その場に対する願い
☆合理的な空間デザインする上で理解したい植物遷移とゾーニング 1本の木は1つの森、相似性。
※細胞内も小宇宙♪
・よく観察して、環境パターンを読み取る
・放っておいても、自然は森(極相)へと遷移する。
そのベクトルを労力で阻止するよりも、デザインすることで過程を加速させ、自分達の暮らしに役立つ植生を育てることが出来る。
 まず、みなさんの思いを自分なりに確認、シェア。
思いについては様々で、菜園・収穫をしたい人、その場所や植生を活かしたい人、パーマカルチャーデザインされたフォレストガーデンに挑戦したい人、とにかく
楽しく過ごしたい人、みんな 色々でした。何を楽しいと思うかはそれぞれで、多様性に富むほど、創造的な変化が生まれる...そんな期待を抱きながら現場へ移動。
基本倫理と観察項目を意識しながら、観察を開始しました。
風、水の流れ、地形、土の状態、植生、人通りと獣の出現状況などを観察。 西から東に上り勾配となっており、東は法面のようになっている。北側は、整備され
た山(森)、南側は道路との境界に林とも言えない程の木が植わっていた。 南東北側の斜面達との境目には水路ができており、土は湿潤。 丘の上の方の土は粘土
質だけれど、高低差があることで水は水路の方へ流れているようで、草が繁茂。丘の南側は多年草のよもぎなど。北側は一年草、越年草のカラスノエンドウ、
ヤエムグラ。丘の東側の斜面には、酸性の痩せた土を好むスギナの群生が見られた。道路は散歩道、車が通る道となっている。獣は多くないようだが、多分キツネやタヌキはいるエリア(経験的にハクビシンも車に轢かれてるのを見ます)。さつまいもをイノシシに食べられたことが あるとか。地形や日当たりを活かしながら、自分たちの思い、大切にしたい要素を場に取り込んでいく作業が始まりましたが、やりたいことは皆盛りだくさん。けれど、時間に限りがあることもあり、ひとつの結論には至らず、課題は次回へ!

 

【 つかちゃん覚書】
1.パーマカルチャーが生まれた歴史的背景
1970年代に、オーストラリアの生物学者であるビル・モリソンと生態学を学んでいたデイビット・ホルムグレンが提唱した のが始まり。
科学的知見をもっていた彼は、近代的な工業型農業が起こしている自然破壊と非持続可能性に気づき、環境破壊に対する反対運動を行った。しかし、これに疲弊してしまい、 自分のエネルギーを効率的に使うためにも「NOではなくYESを言おう」「やめろ→やっていこうと、否定や批判ではなく、建設的な提案や提言、アイデアを用いて、社会貢献する道を選んだ。
2.現代社会の構造
keywordは一方通行、画一的(非循環性、非多様性)エネルギーは化石燃料が主体となっていて、循環性も永続性もない。 多様性は年間4万種、1日100種が喪失しており、過去50年で約70%が減少!!
3.パーマカルチャーとは... 永続的な環境を作り出すためのデザイン体系
4.Design=De+sign ・既成のものではなく、より良いものを作り出すこと
※ある方の解釈では、「デザインとは、ある問題を解決するために思考・概念の組み立てを行うこと、それをさまざまな媒体に応じて表現すること」とありました。わたしにはこの「表現すること」というのがしっくり来て、パーマカルチャーにおいては、問題解決に加えて、より快適、合理的で永 続的な環境を作るための発想、案を形として表現、計画することかな?と思いました。
・デザインとは特別なものではなく、またパーマカルチャーという定型があるわけではない。 「消費者ではなく、創造者となる」
※そのためには、その場所でじっくり観察すること。 自然に対する敬意や感謝、思いやりの気持ちを持つことなのかな?
5.自然界におけるパターン。 多様性を生みだす(現す)
デザインとなっており、エネルギーが流れやすく、高い合理性を持って いる。
46億年のいのちの歴史の中で、絶滅の危機が多様性を生み出している。
☆スパイラル(うずまき)パターン
★循環性
銀河、風、DNA、指紋 エネルギーの流れは、同じ場所をぐるぐる回っているのではない。 例えば風は、温度差で生じるエネルギーで、上昇のエネルギーを持っている。
※陰陽マーク、万物を生み出す太極図も渦巻きです。陰が極まると陽が生じる、と言われます が、減退、消滅と増進、発生の関係を示しています。
※大根が、あまりにも早い速度で成長すると、ひげ根がらせん状になるとされてるのですが、きっ と先端はらせん状のドリル先のようで、土を掘り進んでいるのでしょう。
☆枝分れパターン(分岐、分枝)
★多様性
木、血管、菌糸などに見られる。 地球を代表するパターンで、多様性をもって命を繋ぐためのパターン。スパイラルに見られる循環性と枝分かれに見られる
多様性、それらが調和することでパーマネントな環境、暮らしが生まれる。


(塚谷ゆうこ:受講生) ※は私見です(  ́v`)