「22' W.S.@kuramori 」レポート

■自然農とパーマカルチャー菜園1day講座

まず、初めて知って驚いたのは
慣行栽培の半分の肥料や農薬を使う特別栽培という栽培方法です。
自分はどの栽培方法に当てはまるのだろうと考えながら、栽培についての新鮮な情報を取り入れたい一心で聞き始めました。

ヨシ(講師:中尾佳貴)さんのお話を聞いているうちに

もっと知りたい、調べたいという気持ちが湧き上がって来るのです。
例えば、農協から出荷する果物、野菜はその測りやすさから糖度を重視されることが多いですが、そこを逆に、酸味をセールスポイントにしていけば大きな反応が得られるのではないかと思いました。
併せて、化成肥料を作っている国やその製造方法も教えていただき、製造過程の深層まで辿りつきたくなりました。
自分の菜園のどの範囲まで手を加えていくのか…畑の表面、全体、里山を含めた畑のどこの範囲まで拡げていくのか栽培方法だけでなく生き方そのものまで変わってくる気がしてワクワクする気持ちを抑えられません。

午後からは畑に出て実技、序盤は畑を観察して感じたことを受講者同士でシェアしました。雑草のオオイヌノフグリが多く、ホトケノザが少ないのと、有機栽培の畑よりも野菜や雑草が大きく育っていると感じたことを述べました。

ヨシさんが「普通のオオイヌノフグリはこの黄緑色、別のオオイヌノフグリは濃い緑をしていて肥料の量でも色が変わります。食べてみてください」と説明してくださった後、黄緑の方はスムーズに食べれました。濃い緑の方は少し苦味を感じました。
その後、畑の土も食べてみましたが味はあまり分からず、ヨシさん曰く「いい土は甘い」ということでしたので自分の畑の土も試しに食べて見ようと思います。

一番印象的だったのはヨシさん、エコさんの畑を観察する視点です。生育の良くなかったレイズドベッドはアブラムシや頭虫(ユスリカ)が多く発生していました。ヨシさんは水の流れが滞っているのではと話されていました。

元田んぼであった所に作ったレイズドベッド内の土を少し手に取り、丸めて伸ばすとコヨリのようになり、粘土質で水持ちよく、堆肥として籾殻が入っているエリアはさらに水持ちが良くなっているので、水の好きな里芋がよく育つと教えていただきました。
パーマカルチャーが誕生したオーストラリアの土地は荒野ばかりで日本と比べて降水量が少ない土地のためレイズドベッドが水分の蒸発を防いでくれますが日本は多雨、多湿なので引き算で行っても良いのではと説明されました。

ヨシさんは知識と感覚は違うとおっしゃっていました。私も同じ意見で整骨院の仕事の際はこれら2つを全く分けてアプローチを行うようにしています。
日本の今までの学校教育は左脳を使う暗記が多く、考えてディスカッションしたり、体験を通して感覚を養う教育は少ないように思います。多くの本を読んでもインターネット動画ばかり見ててもわからないことがあるように思います。
今はコロナ禍で難しくなっていますが、五感を使って体験し、学ぶことがこれから生きてく上で大切だと再認識をした自然農1day講座でした。
自然農とパーマカルチャーのいいところを充分に取り入れて楽しく野菜づくり、パーマカルチャーを実践して豊かな農園生活を築いていくことを目標にします。
このたびは多くの学びを提供していただきありがとうございます。
(小笠原 貴仁:受講生)