◾パーマカルチャー流 コンポスト作り
(2020/11/23@ノマド村)


淡路島のノマド村にてパーマカルチャー講座2回目、コンポスト作りワー
クショップを開催しました。
午前中の講座は、地球の営みを表す形は何か?という問いから始まりまし
た。一つの形は、スパイラル。宇宙の銀河や太陽系から、人間のDNAや貝
の渦巻きなどスケールの小さなものも渦巻き状。もう一つの形が、枝分か
れ。生物の進化も、初めは一つの微生物だったものが、枝分かれを繰り返
して現在のような多種多様な生物が生まれてきました。
パーマカルチャーは、2つの形に象徴される、地球の営みに沿った永続的
な暮らし方、生き方のこと。美しいスライドと深い問いに、大人も子供も
一緒に真剣に考え、これからの生き方を思い巡らせました。
次は、この日の主役、コンポストの話へ。生産者である植物、消費者であ
る人間、分解者である微生物の3つを循環して地球はなりたっていますが、
コンポストはその基本となる仕組み。人間の消費したものや枯れた植物が
微生物の力で分解され、土となります。特に生ごみはほとんどが水分で、
ゴミとして燃やすときに多くのエネルギーを使っていますが、それを微生
物の力で土に返せば、養分になる上、ゴミも減る。
さっそく橋本さんの家庭用コンポストを見せてもらいましたが、おしゃれ
な木箱に入った土はフカフカで嫌な臭いが全くせず、キッチンそばに置け
て椅子としても使えるほど。コツは、虫が入らないように蓋をしてすき間
がないようにすることと、発酵して発生する蒸気を逃がす換気口を設ける
こと(木ならば不要)なのだとか。
午後はみんなで実際にコンポスト作りを実践。植物残渣を入れる用には、
ワイヤーネットを円状にしたものに、目の細かいチキンネットを巻いて立
てれば出来上がり。残渣を積んだ下から土になっていくそうで、軽くて移
動も簡単で便利そうです。
生ごみ用は段ボールを使った簡易なものもできますが、今回は樹脂製の道
具箱を使って作りました。上に丸型の開閉式換気口を取り付け、残った部
分に光が入るように丸く開けた穴にアクリル板をはめ込みます。下の方に
余分な水がでるように排水口を取り付けて、完成!
中に入れる土は、もみ殻70%に落ち葉15%、米ぬか15%、畑の土を若干混
ぜ入れ、ギュっと手で握って、パラパラと崩れる感じになるくらいの水を
加えました。10日間発酵させて使えるようになります。参加者のアイデア
や工夫をが詰まったコンポスト、ノマド村のキッチンで実際に活躍するの
が楽しみです!

執筆:ワークショプ主催者 高木 恵美
ノマド村HP : https://nomadomura.net

◾パーマカルチャーに学ぶ:スパイラル・ガーデン作り

(2020/9/12@ノマド村)

角のある巻貝と銀河の写真から、ノマド村(淡路島)でパーマカルチャー流
スパイラルガーデンのワークショップが始まりました。講師はパーマカル
チャー関西代表・ケンイチロウさん。参加者は島内と関西圏から半々でし
た。この世界はどのようにカタチづくられているのか?人間のつむじや指紋、
巻貝、うず潮、台風、太陽系、銀河など、この世界はUZUMAKIで出来てい
ます。そしてスパイラルガーデンのカタチもUZUMAKI。ではそのUZUMAKI
の効果は? 光・流れ・陰・変化・水はけ・温度・立体感・重力など、講師
からは微気象という言葉が紹介されました。それは地表面から2mぐらいま
での大気現象。うずまきに高低をつけて、日照と枠となる石やレンガそし
て水の保温性によって多様な環境のスパイラルガーデンになります。早速
作業現場へ移動。こんな風にしようか?と参加者皆のアイディアを取り込み
ながらスパイラルガーデンづくりを進めます。まず始めに大きさの見当を
つけ外枠づくり。円心へ段々と高くなっていくので、土を盛り金網で見当
をつけながら煉瓦を積み重ねていきます。フィボナッチのフォルムにしよ
うなど、初めて出会った仲間たちと力を合わせて外枠2m高さ1.1m、バベ
ルの塔のようなスパイラルガーデンになりました。“なりました”という表
現通り、最初からこうしようと決めて取りかかったわけではなく皆の創意
工夫が今回のスパイラルガーデンをつくったみたい。池は北側に、タイヤ
を寝かした上部を切って中に防水シートを張って、水辺環境のある素敵な
池ができました。今回使った材料は、金網以外は全て現地調達、そこにあ
る物でした。地球を感じながら何を植えるか考えたいと思います。生産者
である植物と消費者である動物、分解者の微生物が地球のしくみをつくっ
ています。次回11月23日(月)は分解者・微生物が活躍するコンポストづ
くりワークショップの予定です。

執筆:ノマド村 南野佳英
ノマド村HP : https://nomadomura.net