*食べる実感菜園 講座リレーレポート17’


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   たのしもう!パーマカルチャー菜園 食べる 実感講座 総括レポート

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  春からのパーマカルチャー食べる実感講座が終わりました。
菜園を作り、種を撒き、苗を植え、火床を作り、実りを収穫し、 一緒の調
理し、命を戴く。『食べる』ということを考え、育むところから、 自分の
いのちの糧となるところまで、 実体験として学び楽しむ9ヶ月間でした。
なぜこの講座を受講しようと思ったんだったかな?と再び思い返しています。
消費者である我が家の暮らしでは、『食べる』 ことに関わる営みが断片的
であることは否めません。そんな暮らしの中で、ひとつの料理がお皿に盛
られ、いのちの糧となるまでの長いいのちのストーリーのようなものを子ど
もたちと一緒に知り、体験したかった、 というのも理由のひとつです。
野菜のいのち。鹿のいのち。鶏のいのち。わたしたちのいのち。
それぞれのいのちの時間と関わり合いを実感する貴重な経験となりました。

小さな子どもを連れての参加は、わかりきっていることですが、 思うよう
に存分に受講できるものではありませんでした。それでも毎月とても楽しみ
で、それは講座で得る知識だけではなく、出会った人たちと過ごす時間と場
が本当に心地よかったから。子どもがいつも脱走し、菜園の手入れも相談も
ままならなくて申し訳ない気持ちでいた時「それもあってこそのグミさんで
すよ(^^)」と言ってもらい、 すごくホッとあったかい気持ちにさせて
もらったことが、いつも心の支えでした。自分の存在価値は何かができるで
きない、ではない。自分自身をとりまく環境ごと受け止めてもらえるような
安心感を、 パーマカルチャーの繋がりのなかに感じています。

2016年の食べる循環講座、 2017年の食べる実感講座と2年続けて受講して
きました。この2年で学んだことは、まだまだ実践不足…。
でも!
パーマカルチャーを知り、体験し、気づくことから始まる楽しさ、 安心感、
豊かさを伝えるきっかけはわたしにも作っていけるかもしれない!
そんな想いが今自分のなかに芽生えています。関西でパーマカルチャーファ
ミリーキャンプ!やってみたい!
繋がった素敵な仲間たちと、できることを持ち寄って、発信していけたら。
まだお会いしたことのない素敵な皆さまも是非お力を貸してください!

講座が終わって自分のなかから出てきた言葉は、
We are nature itself!
わたしたちが自然そのもの!
そんな在り方、暮らし方、 生き方を実践していける繋がりをこれからもパー
マカルチャーで育んでいきたいと思っています。

この機会を作り、育んでくださった皆さま、豊かな時間を本当にありがとう
ございました!

(修了生:野村 潤)



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       たのしもう!パーマカルチャー菜園 食べる 実感講座 第9回

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  ~鶏カレー編~

春から始まった講座も、今回が最終回となりました。最終回の講座のテーマは、チキンカレーを作る、でした。今回、生まれて初めて、鶏の命をいただく、という場に立ち会いました。日々、何気なく口にしている「肉」はパック詰めになっていて、「生きていた命」という事を意識することなく、そこに来るまでの過程を知らないまま、いただいていて。命をいただくという場に立ち会うというのはどういう感じなのだろう、と考えていたのですが・・

 

ケンさんのお家で大切に飼ってこられた烏骨鶏を、できるだけ鶏が苦しまないように、と気遣いながら、大人も子供も、みんなが立ち会ってその場を見守りました。

「どこで命がなくなったのか?」そんなことを話しながら、命をいただく、ということに、それぞれに思いをはせながら、厳粛ながらも穏やかな時間だったように思います。

子供たちは意外と、あるがままの状態を自然に受け入れていたように思います。

 

私自身はその時はなんだか悲しいような気もしましたが・・そこから、鶏を大鍋のお湯の中につけて羽をとって、もも肉と胴体を分けて、内臓を取って・・というプロセスを経ていくうちに、「悲しい」という感じはなくなっていきました。鶏の体はこんな風にできているんだ、とか、砂肝の中にビスが入っていたのを見て、「ああ、ビスを食べたんだ、痛くなかったのかな・・」とか、命の不思議みたいなことを感じたり。鶏も私たちも同じ命、という感覚がしてきました。目の前でいただいた命だからこそ、大切にいただこう、という気持ちになり、最後は本当に美味しくいただくことができました。とても貴重な体験をさせていただきました。

 

カレーとおかず作りは、圧力鍋でスパイス類とともに炒め煮にした烏骨鶏と、夏の間に作って保存しておいたトマトソースや、まだ菜園に少し残っていた枝豆やピーマン、トマトなどを使って。持って来てくれたカボチャと、チャッタナの栗などを入れて、皮から作ったサモサも。そして掘り出して保存してくれていたジャガイモで作った炒め物・・などなど。今回も空の下で、手作りのロケットストーブの火で調理して、みんなで一緒にカレーをいただく、本当に幸せな時間でした。

 

今回で講座は終わってしまうけれど、またみんなで定期的に集まりたい、と声を出してくれる仲間がいて、とてもありがたく、これからも、チャッタナでつながったご縁、学んだことを一緒に活かしていけたらいいな、と思っています。

 

長いようで短かった全9回の講座、主催者のケンさん、あびちゃん、チャッタナのおかちゃん、シゲちゃん、カレー作りを教えてくれたタカちゃん、タパさん、一緒に学んだ皆さん、本当に楽しい時間をありがとうございました。

 

(受講生:吹留成美)



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       たのしもう!パーマカルチャー菜園 食べる 実感講座 第8回          
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 ~カレー編 鹿カレー~

みんなで畑から野菜を収穫してから調理スタート。
今回はけんちゃんが仕留めてこの日の為に冷凍保存してくださってた鹿肉を使ったカレーと、野菜カレーの二種類のカレーを作りました。
ネパール料理のマナカマナのタパさんとたかちゃんの指導のもと、野菜を切ったり刻んだりみんな大忙し!みんなで作ったお米もロケットストーブで炊飯!
まず、鹿肉はみじん切り玉葱&トマトと香辛料&塩でじっくり炒め煮る。
広いテーブルではキュウリを使ったアチャールを2種類作っていきます。
キュウリといってもネパールのキュウリなのでスゴく大きくてキュウリとは思えない存在感!
緑色のキュウリは香辛料で炒め、熟れて黄色になったキュウリは火を使わず生を ゴマでコネコネ混ぜて出来上がり。素材の成熟度により調理法を変えるプロのお仕事に感動です!
野菜カレーはジャガイモ、四角豆、万願寺唐辛子、ピーマン、いんげん豆、トマトが入った盛りだくさんのドライカレー。美味しそう!栄養もたっぷり!もう一品、大豆と拾った栗を茹でて香辛料で炒めて最後にレモン汁かけたものも完成。
アビちゃん指導で、けんちゃん畑の生姜を使ったジンジャーシロップ作りもロケットストーブで。
食事も広いカフェのテーブルで、マナカマナのピカピカのステンレス食器に盛ると、いや正にネパール料理店出現!という感じでした。
テーブルにはオシャレな小さい硝子の花瓶に野の花が飾られるし。
作った料理以外にたかちゃんが持ってきてくださったネパールのデザートもいただいて満腹、満足、美味しい!しあわせ~!
ジンジャーシロップも加わりフルコースでした(笑)。

野菜やお米の発育を細やかな心で暖かく丁寧にお世話してくださった重ちゃんやけんちゃんの見えない努力の賜物でこんな素敵なお料理を食べれたのだなぁと本当に感謝です。ありがとうございました!また色々な準備をしてくださってこどもたちとも楽しく遊んでくださった支配人の
岡ちゃん、ありがとうございました!

(受講生:猫ママこと勝本裕子)



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 ◆◆ はじめよう!パーマカルチャー菜園 食べる実感講座 第7回 ◆◆ 
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~カレー編 ベジカレー~

今回は待望のカレー作り~ベジカレー編~でした。台風の影響で開催が心配
されましたが、調理もランチもアウトドアの気持ちよい空の下で頂く事が出
来ました。タパさんに調理やスパイスの使い方を教わりながら出来上がった
のは●三種のインゲンのダルカレー(乾燥した豆を柔らかく煮てつぶしたもの
を香りオイルなどで煮て作ります)●夕顔のタルカリ(夕顔がくったりしたら
出来上がり。かさも少し減りました)●ゴーヤーのインゲンとジャガイモのタ
ルカリ(炒め物)●ネパールキュウリのアチャール(ごまで和えたフレッシュ
なアチャール)●ゴーヤーのアチャール(お漬け物のアチャール。前の菜園で
作っておいたもの)+普通のお米とインディカ米2種類。ドリンクは子供たち
に大人気の紫蘇ジュース。荷物の多い中タカちゃんが持って来てくれた沢山
の金属お皿が大活躍。気分はネパールでした。近くの薬湯薬樹公園でお風呂
の後、台風が強まる中夜のBBQでは持ち寄ったこだわりの品々にお酒。食後
はお休みだったみかさん提供のドキュメンタリーフィルム『カレーライスを
一から作る』の上映会でした。外では嵐の中深い話で意見交換しあい夜も更
けてゆきました。沢山の方の汗、仕事、関わりを意識しお腹で実感しただ享
受するばかりでは終わりたくないなあと思う講座でした。
(受講生:浜田 直子)



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  ◆◆ はじめよう!パーマカルチャー菜園 食べる実感講座 第6回 ◆◆ 
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~カレー編 野菜の保存食~

近藤久美子です。甲山の講座とダブル受講しています。どちらも素敵なお
仲間ばかりで、 いろんな知識や視野が広がっていくのが楽しいです。チャ
ッタナの森は、少し遠い場所ではありますが、 ロケーションが素晴らしく、
とても気持ちの良い場所です。竹ドームに囲まれた菜園も、スタッフさん達
が手入れして下さっていて、感謝です。私とスース―さんの菜園では、トウ
モロコシの収穫に間に合いませんでしたが、ニラ、ナス、ピーマン、パセリ
が収穫できました。お隣では小豆を収穫していて、小豆がこうやって出来る
のも初めてみました。皆の菜園を見ながら、新な発見が沢山あります。各自
のレイズドベッド菜園の手入れ後、ネパール流保存食「アチャール」の作り
を教わり、後半は皆で、葉っぱでお皿を作った後、ぼかし肥の作り方を学び
ました。

「アチャール」とは、日本で言うお漬物みたいな感じです。保存食。一品
でもおかずが増えて、より豪華なご飯になります。作り方は、菜園で採れた
ゴーヤを小さく切って乾燥させ、しょうが、すり潰したゴマとマスタード
シード、ターメリック、塩、酢を瓶に入れます。その後、完全に熱した太白
ごま油を完全に冷ましてから、瓶に注ぎます。(油は熱する事で酸化を抑え
る作用があるそうです)できたアチャールは、1週間くらいで発酵して、常温
で保存が可能だそうです。意外と簡単なんだなーと思いました。

そして、次は菜園で採れたトマトで水煮を作りました。
出来たトマトの水煮は、9月、10月、11月で作るカレーの一部 となります。
ちょっと味見をしましたが、それだけで美味しかったです。
前回皆で作ったロケットストーブも活躍。タープも張ってオープンキッチン
スペースも出来ていて、とてもいい感じでした。皆が保存食作りをしている
近くで、子供達はバーベキューごっこで遊んでいて、見ていてとてもほのぼ
のとした風景でした。

後半の葉っぱで作るお皿作りも楽しかったです。今回はくずの葉っぱで作り
ました。甲山の講座ではお茶を作りましたが、くずの葉っぱもいろいろ使え
ますね。竹ひごをピン替わりにして、葉と葉を繋ぎ合わせていきます。竹ひ
ごが品切れしたら、松葉で代用。身近にあるもので作るって豊かな事だなあ
と思いました。私も下手ながら完成。皆が結構真剣に取り組んでいて、とて
も楽しい時間でした。

そして最後は、急遽、ケンさんが伝えたいというぼかし肥作りについて。
最初の1か月のシェアで、プランター栽培で、葉だけ成長して実が成らない、
等の質問がいくつか上がったので、ケンさんが講座の終わりに教えて下さい
ました。私は甲山の講座でも教わっていましたが実践できていなかったので…
復習なりました。その日の帰りに少し分けて貰ったので、使わせてもらいます

長くなりましたが、次回はベジタブルカレー作り。夜は泊まれる人でチャッ
タナの森のコテージ又はテント泊でお泊りです。皆で作るカレー作りの上映
会もあり、楽しみにしています。いつもありがとうございます。

(受講生:近藤久美子)



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  ◆◆ はじめよう!パーマカルチャー菜園 食べる実感講座 第5回 ◆◆ 
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 ~カレー編~

昨年の「パーマカルチャー菜園 食べる循環講座 2016」に続き、今回はカレー
作りのサポーターとしても参加。 昨年3月には「何をやっているのか全く理解で
きない」と言っていた夫が、「行ってみる」と通い始め、仕事の都合で参加出来
なかった今回はとても寂しそうだったこと。家族にとって、うれしい変化です。
講座の始まりは、1ヶ月の振り返りから。その後はレイズドベッド菜園の手入れ。
梅雨、梅雨明けの時期に挟まれ、野菜たちはそれぞれ急成長。生命力に溢れてい
ました。アウトドアキッチン作りでは「ロケットストーブを作ります」の言葉に
ペール缶の姿を予想していると「今そこで見つけました」と、大きな鉢がふたつ。
ずいぶんと前に譲り受けたという粘土と、煙突(どのパーツもきちりとはまらな
い)。※レヴィ・ストロースの「野生の思考」「ブリコラージュ」について、講座
後に深める機会をいただけたのも有難い。作業開始→煙突パーツ組み立て→設置場
所の土掘り(石、根っこ、水平との格闘)→煙突パーツと鉢の設置→地固め→土入れ
(鉢の中の煙突との隙間)→粘土+刻んだ藁+水を足踏みで混ぜる→ お団子にして
ロケットストーブに固定→五徳部分のデザイン→着火
ひとりでは途中で諦めてしまうような作業もみんなで作ればあっという間。
調理の火を手に入れるこの作業でも、日常の様々な選択を考えてしまいます。
即物的に手に入れる(入る) ものは果たして豊かなのか?
ふとした思いつきでは「引き寄せの法則」について。冷たい場所→あたたかい場所
へ空気が流れる自然の法則を考えると 、自然の一部である「ヒト」ならば起こり
うる現象?などと
毎回、他方向に思考が巡っています。
畑、キッチン、コンポスト。
理想の風景を望みながら、
秋にはうまいカレー作ります。

(受講生兼カレー作りサポーター:矢田貴子)


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  ◆◆ はじめよう!パーマカルチャー菜園 食べる実感講座 第4回 ◆◆ 
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~カレー編~

今回はコンポストの作り方でした。まずリンゴ箱を使った堆肥作成中のコン
ポスト。基材に竹パウダーとバークを使用した二箱で、リンゴ箱の内側に
ヤシの繊維を張り、堆肥が漏れないように工夫。しかも虫は入らず空気は
通します。次は植木鉢のコンポスト作り。チップを底に入れ、次に赤玉土
を入れ、その上に培養土を入れて完成。土を掘って生ごみを入れればいい
という簡単なすぐれモノ。 植木鉢なので、家にあるもので気軽にコンポスト
が作れます。最後に「チャッタナの森」のレストラン用のコンポストを作
りました。廃材の木材を使用し、丸ノコギリで4種類の長さに揃えた木枠を
組合せて、廃材使用とは思えない立派なコンポストが出来上がりました。
レストランで出る生ごみはここで堆肥となって再利用できます。一般的な
コンポストの基材は前述の竹パウダーやバーク(木の皮)、培養土のほかに
ピートモスとくん炭、腐葉土、土がいいようです。生ごみは小さく切ると
分解が早くなり、半日くらい置いて水を切っておくと適度な水分になります。
水分が多いと虫が発生して悪臭がし、乾燥しすぎると分解しません。この
辺が注意点ですね。レイズドベッドの苗床は雑草が大繁殖で、それぞれの
チームが苗床を整えて新たに苗を植えたり、種をまいたり、支柱を作るなど、
作業に精を出しました。スタードームにはネットを張っていますが、ドーム
の外側に近いジャガイモたちの葉は鹿が食べていました。大事なデザート
のスイカは無事でいて欲しいです。個人的な話では、初回にもらったジャ
ガイモの種芋をベランダで育てました。ゴーヤはグリーンカーテンとして
毎年育てていますが、ジャガイモの栽培は初めてでした。ベランダ栽培でも
ジャガイモの茎は順調に育ち、もう少しで収穫という所でうどんこ病にかか
りました。白くなった葉を毎日切ってしのいでいましたが、キュウリに
うどんこ病がうつったのでジャガイモの茎を切ることにし、バサバサと切って
土を掘り返すと、ころころとジャガイモが出てきました。中小あわせて12個
ほど。なんとも不思議で嬉しい感覚でした。種芋を土に入れて水をあげていた
だけなのに、茎や葉が大きく育って花が咲き、土中に芋が出来るという自然の
力のすごさを感じました。この自然の力で食べることができ、生かされていま
す。ありがたい事です。収穫したジャガイモは皮付きのまま調理し、講座のお
昼のおかずに持参してみんなで美味しくいただきました。ジャガイモさん、
ありがとう。次は段ボールコンポスト作りに挑戦です。

(受講生:スースー:岡村)


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  ◆◆ はじめよう!パーマカルチャー菜園 食べる実感講座 第3回 ◆◆ 
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~カレー編~

3回目の実習となる今回は、前回準備をしたレイズドベッドに植え付ける野菜
のレイアウトを発表する所から始まりました。各チーム、植え付ける植物の組
み合わせは違っていてそれぞれに工夫を凝らしていました。
コンパニオンプランツの組み合わせを考慮した配置、蔓のある植物を竹スター
ドームに絡ませるデザイン、3シスターズに挑戦するチーム、などなど。
個人的には植え付ける植物が、横に広がるのか、背の高いものなのか、成長速
度は早いのか遅いのか、などの観点から組み合わせを考えているチームなども
あって、自分はあまりその時点で考えられていなかったので良い気づきを与え
てもらいました。各チームの植え付けデザインとメニューを発表した後 、コ
ンパニオンプランツについてケンさんから説明を頂きました。コンパニオンプ
ランツとは、隣り合った場所で育てる事で互いの成長を助け合うような植物の
植え方の事を言ったりしますが、ユリ科・マメ科・セリ科といった種類ごと特
徴や相性がある事を学びました。相性が悪い組み合わせもある事も学びました。
私はこれまで一つ一つの植物に対して相性の良いコンパニオンプランツを探し
ていましたが、このような原則を教わる事で、その植物が何科であるかを考え
て植物の植え付けデザインが適切かを判断できるように成長して行きたいと思
いました。
後半はケンさんのお家へ移動してインディカ米の田植えを行いました。苗は事
前にケンさんがお知り合いの方から譲ってもらっていたインディカ米の苗122
株を使いました。苗の発芽方法として、積算100℃の法則というものを学びま
した。これは稲の発芽について、10℃の水であれば約10日間といった感じで積
算すると100になる事からこのように呼ばれています。
この後、40℃ほどのぬるま湯につける事で一気に芽を伸ばすという事でした。
皆で10株弱ほど約2畝ある田んぼの端一列に2株ずつ30cm間隔で手植えしてい
きます。この30cm間隔というのも、除草具が通る寸法に合わせているとの事
で重要なポイントでした。講座の後半で個人的に印象的だったのは、少し田植
えから離れてしまいますがケンさんのお家そのものでした。
元々私がパーマカルチャーに興味を持ったきっかけは、この考え方が理論だけ
ではなく循環型の生活(社会)を日常生活の中で実践する事を目指していたから
でした。そして、その対象が農業だけでなく、住まいや経済やエネルギー、教
育とまさに生活全体を巻き込んだ実践で あった事に魅力を感じました。
しかし、本やネットで得た情報だけでは行動に移すまでのイメージがつきづら
く今回のPC講座の参加を決意したのですが、3回目にして実際ケンさんのお家
を拝見し、初めて「農」以外の側面を垣間見れた事、そして実際に循環型生活
が実現されているであろうそのデザインを目の当たりにして大きな衝撃でした。
頭の中で現実味の無いふんわりしたものを、実際に目の当たりにして、ますま
すモチベーションが上がりました。
残り6回、まだまだ沢山の事を吸収して、この講座を修了する時には自分で出
来る事がひとつでも多くあるように、引き続き日々の生活においてもPCの思考
で少しずつ進んでいきたいと思います。
次回は6月25日、植え付けた種や苗がどこまで元気に育っているかが楽しみです。

(受講生:南本(ダゥニー))


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  ◆◆ はじめよう!パーマカルチャー菜園 食べる実感講座 第2回 ◆◆ 
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~カレー編~


2回目の今回のメインはレイズドベッドづくり。9月からのカレー作りの班ごとに
作業を進めました。
●まずは、前回作った木枠に柿渋を塗るところから開始。柿渋はタンニンの多い渋
柿を青いうちにつぶして1年ほどで出来るとのこと。その防腐作用により木枠を長
持ちさせます。今年の秋には柿渋も仕込んでみたいね、という話になりました。1
つずつ暮らしに活かせる知恵が増えていきます。
●そして、レイズドベッドに土を入れる。そもそも本講座の畑の土が粘土質で水は
けが悪いためのレイズドベッド。今回は座学で学んだ積層マルチ、落ち葉床、
Hugelkulturの3つの方法の中から班ごとに1つ又は2つを選びました。微生物を
増やして栄養豊富な土にすると同時に、雑草を抑え、乾燥や寒さから守り、雨の
跳ね返りも防ぐこれらの方法は、即、それぞれの栽培場所で活かされそうです。
●また、土を水に混ぜて観察したり、土のpHを測ったり、土の性質についても学び
ました。
●その後は「マナカマナ」さんの助言のもと、9月から作るダルバート(ネパール家
庭料理)の全容をまとめました。メインのカレー野菜、鹿、鶏の班ごとに、その回
のダルバートのメニューを考えます。必要な野菜の植え付けを次回に行うので、何
を植えるか、コンパニオンプランツを配慮してどのように植えるか、そしてその苗
又は種の入手までが宿題。次回まで、班ごとに連絡を取り合いながら進めることに
なりました。
今回はとても良い季節で良い天気。レイズドベッド作りで土を掘ったり落ち葉を入
れたりの土いじりはもちろん、外での講義もお昼も、外に居ることがとても気持ち
の良い1日でした。楽しみながら作る菜園。秋にダルバートを作って食べることを
頭に置きつつ、次回、自分たちのレイズドベッドに植え付けをするのが楽しみです!
(受講生:吉岡美香)

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  ◆◆ はじめよう!パーマカルチャー菜園 食べる実感講座 第1回 ◆◆ 
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~カレー編~


兵庫県多可町のチャッタナの森で全9回の講座が始まりました。兵庫、大阪か
ら受講生とそのお子さん数名が集い、和やかな雰囲気の中、講座がスタート。
西宮の菜園講座に参加されていた方や自然のリズムで生きていきたい方、畑
と関わっている方、ネパールと繋がりのある方等、面白いバックグラウンド
を持った方々とこれから学んでいきます。屋外に出て自然の読み方講座。太
陽の位置の読み方、風の流れをうまく暮らしに取り入れる方法、木々の植生
や森の分解者の話など盛りだくさん!木々や森、生き物がその場所にいること
で発しているメッセージを読み取ると、より深く生き物達の息遣いを感じる
ことができるようになる。その感覚が芽生えたことが私の中で大きな収穫で
した。
昼食はChattanaさん特製のおにぎりとお味噌汁のセットに、持ち寄りの手
作りおかず。旬の食材を活かした数々の魅力的な家庭の味に、お腹も心も満
たされました。午後からは「パーマカルチャーって何?」という倫理や基礎
についてのお話。自然の働きの恩恵に預かる生活をしながら、自分も含め、
どれだけの人がそれに目を向けずに暮らしているかということに気づきまし
た。自然を観察し、自然がどういった意図で自分達を生かしているか知る事
で見えてくるものがたくさんあると感じました。それから、ネパール料理屋
マナカマナから来られている講師・兼受講生の矢田さんよりネパールの暮ら
し、これからカレー作りの為に、畑にどんな野菜を植えていくといいかとい
うお話があり、畑のイメージが少しずつ見えてきました。
次はレイズドベッド作り。受講生が2人ペアになり、電動丸鋸とインパクト
ドライバーを使って木枠を作っていきます。初めての体験にわくわく、自信
がついたという表情をされている方がたくさんおられました。最後は竹のス
タードーム作り。細長い竹を麻ひもで括り、図面を見ながら星形になるよう
に配置していきます。竹の配置の複雑さに苦戦しましたが、みんなで
アイディアを出しながら一つのものを作り上げていくプロセスはチーム
ビルディングそのもの! 1回目の講座から人と関わり合う体験がたくさんで
き、受講生同士の距離もぐっと縮まりました。スタードームがレイズドベッド
の上に掛かった時、ここから私達の菜園が始まっていくんだなという実感が
じわじわと沸きました。これから講座を通して、パーマカルチャーや菜園に
対する知識と経験が少しずつ増えていくこと、みなさんと何かを作りあげて
いくこと、お互いのリソースを分け与え合い、人との関係においても循環が
起きていくことを思うと、とても楽しみです。
                       小林ちさと(受講生)