パーマカルチャー10の原則ワーク19’ レポート


 ■パーマカルチャー10の原則ワーク(第10回:エネルギー循環)

循環とは?という話の中で「悪い事も循環している」という事、陰陽の話の
中で「全ての事に二面性がある」という事、この二つは常に考え意識しなが
ら生活するようにしています。悪い循環になっていないか?そもそもなぜ悪
いのか?他の見方をしてみる。視点を変えて問題をみつけて解決する、
problem is the solution パーマカルチャーに出会って感銘を受けた
事のひとつです。
自分なりの解を持たない人が増えているという見方も、みんなそれなりに考
えていると思っていましたが、環境問題の意識の低さを指摘されているあた
り間違いではないように思います。ぶつぶつと一人で考えるのが好きなので、
自分を保つために自分なりの解を出してきたと思っていますが、確かに周り
に受け入れられにくい考え方も多くありましたし、君もOK、僕もOKにはな
らなかった。ここchattanaの森で自分が働く意味は?を考えた時に頭に浮
かんだのは、それぞれの考え方をもった人達がその考え方を活かして働ける
場所作りでした。先日も素敵な個人の活動を紹介する場をイベントとして
開催でき、たくさんの人に来ていただけました。その中にはもちろんパーマ
カルチャー関西の出店もありました。思い描いたことが少しずつ形を成し、
拙い自分の考え方が報われていくようでとても充実しています。

また、たくさんの方々が気軽に集まれる雰囲気「エッジ」を効かせた場所
をこれからも作っていくことと、エネルギーの塊である子供の居場所と思
い出が集まるふるさとを作っていくことを、自分なりの解としてchattana
の森で実現していきたいと思いますので、ちゃんとできているか時々見に
来てほしいと思います。

Chattanaの森 岡崎


 ■パーマカルチャー10の原則ワーク(第9回:エッジとパターンの活用)

これまで9原則を学んで、それぞれの原則は独立して単独であるものではなく、
折り重り絡み合ってパーマカルチャーが、自然が形成されていると改めて気
付きました。前回「相互関係の良い配置」と今回「エッジとパターンの活用」
はそれが顕著かなと思います。これ以前の原則で少し話に出ていたな?とか
予習復習のように理解も早くわかりやすいので、これから始めてみようとい
う方にこの10原則オススメしたいですね。なにより橋本さんが膨大な資料か
らピックアップして作ってくれたテキストがわかりやすいからというのもあ
るでしょう。毎回大変だったと思います。本当にありがとうございます!最終
回のテキストも期待しています。

さて今回のワークで気付いたこと、エッジとはこれまで汽水域のような自然
界で自然が交わるところと思っていましたが、教会や寺社仏閣も人の振る舞
いを変化させる境界(エッジ)であるということ。その場所のコンセプトがはっ
きりしていることによって人の心に作用しコンセプトに合った人が訪れる場
所になっている。これはchattanaの森という施設を運営していく上でも大
きな気付きとなりました。板などで仕切りエッジがはっきりしたから畑に行
きたくなったという話もおもしろかったです。仕事の効率にも大きく影響し
ますね。
パターンについてもこれまでのワークでちょくちょく出てきましたが、今回
は午後の実習で螺旋のパターンを活用した「スパイラルガーデン」を作り、
手を動かしながら学びました。二週間ほど経っていますが、この数メートル
四方の空間に見事に多様な環境と微気象が生まれています。ほかにもパター
ンについて参考になる映画を紹介してもらいましたので、観てみようと思い
ます。
残すところあと1回。いろんな気持ちが交差しながら、楽しみにしています。

Chattanaの森 岡崎


 ■パーマカルチャー10の原則ワーク(第8回:相互関係の良い配置)

パーマカルチャーとは?人に説明する時これまでは答えに迷っていました。
自分なりに感じたことを表現すると正確に伝わらない。
今回の「相互関係の良い配置」で、パーマカルチャーデザインは物と物との関
係性をつなぐこととあります。あるもののアウトプットがあるもののインプット
になるように循環させる。それはループではなくスパイラルである。相互関係
の良い配置によって各々が豊かになっていく。それを繰り返せば自分を取り巻
く環境、自然も人も豊かになる。今後はこんな説明をしてみようと思います。

実習では小屋の屋根を廃材の木製パレットを使ったミノムシ屋根に。小屋を建
てる話が出た時から板張りにしたいと思っていたので念願叶いました。長い短
い、古い新しい、幅も不揃いでまさにミノムシが作ったようで、人が集える場
所を作ろうと取り組んできた場にぴったりな温かみのある屋根になりました。
この調子で壁もぼちぼち仕上げていきます。
この場所に再度訪れた際には以前と違う、少しずつ変わる様子を楽しんでもら
えたら嬉しいです。

Chattanaの森 岡崎


■パーマカルチャー10の原則ワーク(第7回:多機能性)

まず、パーマカルチャー関西10周年!おめでとうございます。
これからも持続可能を体現して、いつまでもご活躍される事を心より祈って
います。これからもよろしくお願します!

多機能性については、橋本さんに協力してもらいチャッタナの森でパーマカ
ルチャーを始めて、最初に聞いた話の中で「チキントラクター」を題材に説
明してもらったのを覚えています。その考え方、アイデア、構成、デザイン
がおもしろく、子供のころ樹上に秘密基地を作って色々と持ち込んで遊んだ
時のようにワクワクしました。これまでは、鶏小屋と言ったら決まった形し
か思い浮かびませんでしたが、パーマカルチャーはそういった固定概念を取っ
払ってくれる時があります。自分で作って良いんだ、作れるんだという考え
方にスイッチできる。
複数の機能を持たせるには?それぞれの機能を把握して組み合わせて作ってみ
る、失敗する。うまく機能しない。なぜ?作り直す。の繰り返しで、思惑通り
機能した時の喜びはひとしおだと思います。これから花壇を作るので一から
考えてみたいと思います。

そこから午後のワークショップは小屋作りの続きです。一番大変・大切な基礎
のレベル出しは前回やりましたので、楽しい楽しい大工仕事です。ホゾを切っ
たり柱を立てて梁を掛けて。ホゾ穴が小さい!入らない!再加工しながら、やっ
とこさ棟上げまで。みんなの疲れたパチパチパチーの拍手が、これまでで一番
嬉しかったかもしれません。

(Chattanaの森 岡崎)


■パーマカルチャー10の原則ワーク(第6回:効率的な配置計画)

六回目、パーマカルチャーデザインの学びも本格的になってきました。
初めにデザインする上でのおさえておく点を五つ。それを踏まえ、コンセプト
を軸に近くから遠くへ機能的かつ効率的に配置、デザインしていく。もし思っ
たように機能しなくても、その後再配置していくのも一興で、より良い形を失
敗の経験を以て構築していくのは自分で作る喜びと自信につながるように思い
ます。
午後のワークショップでは実際に、以前設置した土台を再配置して小屋を建て
ます。最適と思った事も見直してみると気付く事もあり、その都度より良い形
を考えるのも楽しく、うまく機能した際には初めに感じた以上の満足感が得ら
れると思う。この配置計画はほんとうに様々な事を考慮して考えていくのもお
もしろいと思った。隣人の性格から、災害のやってくる方向まで。

傾斜を活用するには?学んだ中で自然災害、例えば土砂崩れが起きる。山の表
面の土砂が木の根が浅いため流れてしまう。ただそれだけを知っているのと、
昔は山の傾斜地は山と平野両方の資源を活用するうえで効率的な土地とされ集
落が多く作られた日本らしい風景だった、というのを知った後とは、自分の中
で問題の大きさが変わりました。
現在の「効率的な配置」は昔と大きく変わってしまったのだと気づいたし、そ
の問題について話す機会があれば、自分が感じたことも含め、よくできた自然
の循環するデザインを伝えていけたらと思います。

chattanaの森 岡崎


■パーマカルチャー10の原則ワーク(第5回:生物資源の活用)

生物と非生物の違いは? 恒常性の有無・命をつなぐ・循環するシステムを
持つなどそれぞれ意見を交わしながら始まった『生物資源の活用』。
生物(環境)を観察し見えてくる特性(役割・効果)それをどう活用するのか?
そして新たに作ったのがタワーガーデン+ミミズコンポスト。
サイズをきっちり測るのではなく、不揃いな廃材などの材料に合わせて加工
し効果的な形を作っていく、みんなで手を動かし頭を寄せ合って考える、
とても有意義な作業でした。パーマカルチャーはデザイン手法であることを
再認識し、改めてデザインの重要性を感じました。

この講座のすぐ後にTVで長野由梨子さんという方を知りました。深海の真菌
を研究していくなかで、ゆくゆくはプラスチックを分解する真菌をみつけた
いとのこと。ひとつ大きな問題を解決する糸口になるかもしれません。

chattanaの森 岡崎


■パーマカルチャー10の原則ワーク(第4回:重要機能の複数による支持)

chattanaの森に雨水タンクが帰ってきました!酒樽を再利用した雨水タンク
は存在感がありパーマカルチャー菜園で目を引くアイテム。今回は『重要機
能の複数による支持』について学び『水』のバックアップとして二種類の雨
水タンクを作りました。

パーマカルチャーではDIYする場面が多くあります。今回はなぜ自分で作る
必要があるのか?考え方やその重要性が詰まった回だと感じました。
生活に必要な重要機能をひとつずつ書き出し、それぞれのバックアップ方法
を学びながら見えてきたのは、まさに持続可能な暮らし。ひとつひとつ作り
上げればたどり着く安心のある暮らし。いつも以上に自分の中で腑に落ちる
内容でした。

つい先日も大きな地震があり災害時の備えについて意識しました。バック
アップを作り上げるノウハウを理解し知っていれば、自分や周りの人のため
に役立つでしょう。それに今のうちから取り組んでいれば老後の蓄えが少な
くても安心?でしょうか。

(chattanaの森 岡崎)


■パーマカルチャー10の原則ワーク(第3回:多様性)

今回学ぶ原則は「多様性」。生物多様性とは命の関わり合いの形。地球に生
命が誕生して40億年、命を育み繋ぐシステムがここに有る。午前中は、そん
な生物の多様性を命の文脈から考え菜園に落とし込み、植物を科目で分け
その特徴と効果や品種を勉強しました。他にも、多様な先住民の暮らしは失
われ人々の暮らしは画一化が進んでいること、世界は枝別れや螺旋などいく
つかのパターンでできていること、日本の熊の頭数は増えているのになぜ絶
滅危惧種なのか?人間にとっての害虫と益虫の境目は肉食か草食かなどなど、
多様性を軸に色んなものの見方、見え方も学びました。

午後の実習では、「科目で覚えるコンパニオンプランツ」に基づき、苗を選
択し混植しました。参加者のなかには効果がうまく発揮されず失敗しないか
心配している人もいましたが、失敗してもその経験が「身」につきやがて必
ず「実」になります。失敗を恐れずどんどん実践して欲しいと思います。

そうそう先日少し参加させてもらった生物多様性ガイドの中でこんな話があ
りました。「今なら生物達も待ってくれている。このままいくとどこに行っ
ても同じ食べ物、景色になり、旅の楽しさもなくなってしまうだろう」とて
も寂しい世界です。そうならないようにまずは自分が実践しようと思います。

(chattanaの森 岡崎)


■パーマカルチャー10の原則ワーク(第2回:植生遷移の活用と加速)
 
パーマカルチャーの講座を受けるのは、今日で2回目の参加でした。
今日は「植生遷移の活用と加速」ということで、前半は座学。後半は実際に
積層マルチ作りを体験しました。積層マルチは、話で聞くと難しそぉって感
じていましたが、やってみると、とっても簡単にできて、小さなスペースな
らすぐにできるなって思いました。小さなことからやってみる!!これが大切
って教えてもらったので、トライしてみようと思います。
私は、パーマカルチャーって難しそう…でも知りたい!!というところから、
参加させていただいていますが、色んな人と関わり、色々教えてもらって作
業したり、コミュニケーションとったり、みんなで楽しんでやれるという経
験が「またやってみよう」に繋がっています。
講座に参加して、初心者の私がパーマカルチャーについて、感じることは人
にも自然にも優しくて、シンプルで豊かだってことです。
それぞれが助け合いながらよりよく成長していく。
ひとつのものに色んな役割があって、なるほど!!面白いなぁ!!って思える事
が沢山あります。今までは単体で見ていたものに、繋がりや役割が見えて私
自身の考えも豊かになっているなぁと思います。
ここで、経験したこと、学んだことを生活の中で、少しずつでも取り入れて
いけて、また次の世代へと繋いでいけたらと思います。

受講生 : 畑田佳那

森のようちえん こころね
https://kokorone2014.jimdofree.com/


■パーマカルチャー10の原則ワーク(第1回:小規模集約システム)
 
まず座学。今回のテーマである「小規模集約システム」の話はもちろん、自然
が好きな私にとってはとにかくおもしろいお話でした。生態系遷移について、
人間が野菜を収穫するのは生態系遷移を途中で切っていること、地球が46億年
かかって作り上げたエコシステムについて、そう言えば山の木々は水やりしな
くても枯れないな?養鶏をされている参加者から聞いた「ニワトリはなぜ毎日卵
を産むようになったか」など、人間の営みの近くにあっても気づかなかった事、
知らなかった事を子供の頃のように吸収しています。
午後は、小規模集約システムを取り入れたボーダーガーデンづくりの実習。幅
5.5m×奥行1.2m×高さ1.8mの空間に、高低差のある木々や草花蔓性植物を効
果的に配置。目隠しとなる常緑樹と落ちた葉が栄養になる落葉樹を交互に、エ
スパリエ自体をギザギザにすることで強度が増し日向と日陰もできて多様な環
境をつくりエッジ効果も。他にもいろんな機能が集約しています。この規模
なら実践しようと思えば各家庭でも応用しやすいですよね。そんなところもお
見事な講座で、今後も楽しみにしています。
今回から始まった10の原則ワーク、毎回もらえる資料を集めると最終的に一冊
の冊子になります。しまった!今回一回目に参加できなかったという方には、
次回二回目からの参加で特別に一回目『小規模集約システム』の資料もプレゼ
ント!と謳えば、参加したい方も増えるでしょうか?そんな事を考えながら仕事
をするのは楽しいです。
そしてなにより、いつも遠方からでも参加していただける方と今年はとくに近
隣からも参加していただける方々があり、ここchattanaの森をまんなかに、
このおもしろくて楽しいパーマカルチャーを近く遠く広く発信できているのが
嬉しくてたまりません。
最後になりますが、chattanaの森とパーマカルチャーをつなげてくれた
スタッフのしげちゃん!今期(2018年度)をもって退職となりますが、心から感
謝しています、本当にありがとうございました!

(chattanaの森 岡崎智康)