「パーマカルチャー 菜園講座 20' 」レポート

■パーマカルチャー菜園講座 食べる循環講座2020」第10回
  〜フォレストガーデンとパーマカルチャーの関係性づくり〜

この度は、1年の総まとめとなる最終回のリポート執筆という大任を仰せつ
かりました、ゆうちゃんこと各務祐貴です
まずもって、今年はコロナで世間が騒がしい中、菜園講座を続けてくれた
ケンちゃん・あびちゃん、プーさんはじめハニーガーデンの皆さま、本当
にありがとうございました!
そして、同じ時と場所を共有してきた受講生の皆さま、本当にありがとう
ございました!皆さまのおかげで素晴らしい学びを得られた一年となりま
した。

さて、締め括りの本日は、菜園草刈り、小規模集約システムの座学、午後
からパーマカルチャー全体のまとめ、1年の振り返りでした。
朝から恒例の草刈り後、小規模集約システムの座学。
「限られた時間と空間、労力の中で、できるだけ最小限のそれらを使い、
必要最大限なものを得る為のデザイン」を考えるパーマカルチャーにとり、
縮小させて充実させて思い描く結果を得る、そしてそれをシステム化して
永続的に自動化するデザインを考える今日のテーマは、人に話せば、怪し
い投資案件や、ネットワークビジネスの話をするようでもあり笑、
それと違うのは生産物が金融資本を目的にするのではなく、豊かな自然環
境だったり、ゴミの出ない仕組みだったり、自然のエネルギーを活用して
いたりと、生命資本をいかに豊かに増やしていくかということが目的なの
かなーと思います。
そしてこの地球上で最も最小の力で最大の結果を生み続けている森のシス
テムに目を向けて、そのデザインに学ぶことに続きました。
森は限られた時間と空間の中で、
・植物空間の重層・時間の重層を創り上げ、
・何かの一つのアウトプットが別の多くのインプットになり、
・循環しまた返って来た時、多くの豊かさへスパイラルアップしている
このデザインを、自宅の庭だったり、都心での空間だったり、仕事や、人
間関係であったりに応用することの重要性を学べました。

また生態系遷移に話題が触れ、
また森の要素として「7つの層」に分類すると
1高木
2低木
3灌木
4草木
5地被類
6つる性植物
7根菜
で構成されており(+キノコ 、水生植物)
これらが相互に支えあって豊かで安定した時間と空間を構成している話
を聞いて、多様性・循環性・多重性が完璧に合理化されている森のシス
テムの一端を把握することができました。
「日本の極相は果実が採れない木が育つので、その一歩手前で止める事
で、里山だったりフォレストガーデンが生まれる」
というのが印象深かったです。
その後、菜園でブルーベリーやハーブなどで7つの層を意識した植付け
を行うことで、7つの層を人の手で創り上げるイメージが具体的な行動
として明確になりました。植え付けが完了すると、耕作地だった場所が、
人の手によって生態系遷移が加速して、良い空間に仕上がって、楽しい
し感動しました。

午後からは、最初の導入の時にも聞いた、パーマカルチャー全体のお話。
スパイラルアップのデザインである、
宇宙での銀河系・太陽系、地球での風・海流、人の指紋・DNA などや
木の枝分かれのデザインである、
生態系の遷移、川、葉脈、血管 など
そしてそれらが、拍動して変化していること。
これら宇宙と身近なところの共通したデザインと、
運動法則を認識し直すことで、普遍的で永続的なデザインと法則が存在
していて、そこにデザインの本質があるのだから、それを人間の考えや
行動に反映していくといいよねっというお話でした。
久しぶりに聞くと、えっとあれなんだっけということもあるので、繰り
返し聞けるようにyoutubeに上げて欲しいですね!

その後は、皆んなで10年後のビジョンの発表と、そのビジョンとパーマ
カルチャーの繋がりはどこにあるか、この一年を振り返りながら、また
それをどのように計画に落とし込むのか話す時間でした。

・コミュニティスペースを作りたい
・フォレストガーデンを作りたい
・動物たちと過ごしたい
・テレパシーを使えるようになりたい笑

といった、それぞれ10年後のビジョンがとっても多様性に富んでいて、
面白く聞かせて頂きました。またその後は、パーマカルチャーのデザ
イン原則や倫理で印象的なことを取り入れながら

・今、大変なことが続いているけど、少しでも子供たちが生きやすい
社会に変えていっている
・新しい環境に身を置いて生きるって何かをずっと考えている
・教育を充実させてたくさんの人々にパーマカルチャーの素晴らしさ
を伝えるために行動している
・身近な土地を活用して小規模集約システムの素敵な空間を作る計画
を進めている

といった、1年の振り返りと、具体的な今の行動、そして近い将来の計
画をそれぞれにお話しされて、涙あり笑ありの素敵な時間となりました。
私も10年後のビジョンは必達で創り上げるので、また皆んなで楽しめ
たらいいなって思っています。
とりあえず、来月の鍋会@ハニーガーデンを開催することは必達させ
ることから始めたいと思います笑
ではでは、今回のリポートはこの辺りで終わりたいと思います。
今年1年、本当にありがとうございました!
また会う日までお元気で!スパイラルアップして再会しましょうー♪

(受講生:各務祐貴)


■パーマカルチャー菜園講座 食べる循環講座2020」第9回
  ~陰陽調和料理「重ね煮」と持続可能なエネルギー利用~

秋の気配が深まりつつあるハニーガーデン
菜園の草刈りから。草の勢いもゆるやかになっています。
今回は秋の種蒔き、エンドウとソラマメです。
エンドウの鞘には5~6個の種子が入っていて一箇所に5~6個撒くのが自然。
もち麦を一緒に蒔きました。麦と一緒に育つことで麦をつかまえながら
生育するのだそう。エンドウの種蒔き時期は寒くなる前にしっかり根を張り、
なおかつあまり大きくなりすぎない内に冬を迎えるというタイミング。
ソラマメの鞘には2~3個。2個ずつお歯黒と呼ばれる種の黒い部分を揃えて
種がかくれる程度に土をかぶせます。来月成長を確認するのが楽しみです。

≪持続可能なエネルギー利用≫
まずは、システムデザインから。
1.照明 2.暖房 3.調理
電力に頼る部分が多いです。そのエネルギーの中の1つ化石燃料は枯れた
樹木が分解しきれないまま堆積したもので、現在では、分解されなかった
リグニンを分解する微生物が存在するので、今後作られることはないそう
です。では持続可能にするには。
1.昼だけ動く、ソーラーランタン
2.着こむ、太陽熱温水器
3.まき、ソーラークッカー、乾燥
地球上で唯一の熱源「太陽」が風、水、熱、バイオマス等エネルギーを循
環させているお話。そして身近に手に入る熱源装置「ロケットストーブ」
について学びました。ロケットストーブは少ない燃料で高温燃焼する構造
を持つストーブです。身近な材料で自作もでき、化石燃料を使わないこと
から、東日本大震災の時にも利用されたそうです。
ペール缶と煙突を使ったロケットストーブでは外筒と煙突の間に断熱材
(パーライト等)を入れます。強力な上昇気流を作り出し高温燃焼が可能に
なります。煙突が長いほど空気を引き込む力が増しより高温に、更に断熱
効果が高いほどより高温になります。断熱材の部分に水を利用したポット
型のロケットストーブは、内壁全体で水を熱するため湯沸しの時間が数分
ととても短いです。着火にナイフとマグネシウムの棒と麻紐を利用しまし
た。火花で麻紐に着火!これがなかなか難しい。みんなムキになって火花
を散らしました。着火できた時の達成感。大人でもやっぱり火遊びは楽し
いですね。寒くなった時間の焚き木にも暖をとれただけでなく、炎にみん
な癒されたと思います。

≪陰陽調和料理の「重ね煮」≫
菜園講座の先輩『めぐりわ〇キッチン』の野村潤さんから“夕顔のお味噌
汁”を作りながらのお話。日本の伝統食を基本に、自然界の陰陽の視点を
加えた料理法が陰陽調和料理「重ね煮」です。ひとつの鍋に、陰性質の
素材を下に、陽性質を上に、重ね入れて煮るシンプルな料理法です。
素材をどんどん重ね最後に味噌をのせると曼陀羅の様に美しい絵に。
ロケットストーブで火のエネルギーを加えるといい香りが胃を刺激します。
寒くなってきたランチの時間、暖かく、優しく、まろやかな味が身にしみ
ました。午後から陰陽のお話。
一昨年はどんな年でしたか?の問い。大型台風、森林火災など地球規模で
の陰陽調和の動きがあった年。そして今年はどんな年でしたか?の問い。
新型コロナウイルスという目に見えない物で世界中が騒ぎになった年。
自分の身体の陰陽調和を整えウイルスとの共存を考える時。
人間も自然の一部であり、絶えず陰陽バランスを取りながら変化し続けて
いる、自然界の中の一つの存在です。自然界を大宇宙、人体を小宇宙と捉
えます。
地球の誕生から微生物、自然界の陰陽・食べ物の陰陽の見方などから調和
について教わりました。陰陽のバランスがとれた状態「中庸」を目指すこ
とでからだの健康につながります。重ね煮は、食べる事によって「中庸」
を目指す!に適した調理法です。
重ね煮の魅力たっぷりなお話のなかで、食材のもつ「陰」と「陽」という
自然のエネルギーを調和し、自然から大きなエネルギーをもらい、お鍋の
中でいくつものエネルギーが対流を起こし、互いに影響しあい統合される
「お鍋の中の小宇宙」がステキだなぁと思いました。陰と陽が交わると新
しいものができあがる。「重ね煮はエッジが効いてるね!」のケンちゃん
の声。違うものが出会う場所。パーマカルチャーですね♪
座学の後にみんなで調理した“さつまいもとりんごの葛あん煮”も美味し
かったです。

「生きることが環境破壊」と思っていたことがパーマカルチャーを知り
「環境を育てることができる」と思えたという、野村さんの言葉が印象的
でした。私もただ「環境破壊はダメ」ではなく「環境をよくするには」と
いうパーマカルチャーのプラスの発想にできることからやってみたいと思
えるようになりました。「環境を育てる」どんどん広がれば地球の陰陽も
調和されるはず!
お鍋の中にもパーマカルチャーの原則がぎゅっと詰まっていました。

(受講生:神影 由紀子)


■パーマカルチャー菜園講座 食べる循環講座2020」第8回
〜摘み菜〜

 今回は「摘み菜を伝える会」代表の平谷けいこ先生と社ひとみ先生をお迎え
し"秋菜になじむ『実感、実創、実践』"と題しての摘み菜講座でした。
その前に菜園の草取り、さつま芋の収穫、ブロッコリーに新しい防虫ネットを
掛け変え、なす、ねぎなどを採った所にはライ太郎という、センチュウ予防や
土壌改良、緑肥にもなるライ麦の種を蒔きました。今の季節はライ麦ですが、
6月から夏の間はマメ科(セスバニア、クロタラリア等)が適しているそうです。
摘み菜の「菜」は野生の草木だけでなく野菜や薬草木、香草、海藻、きのこ、
果物など植物全てを含んでいること、安心安全に摘むための心得や、毒草、イ
ネ科、キク科、マメ科の植物の見分け方を学んだところで午前中を終え、午後
からは実践です。2グループに別れて菜園の周りを少し歩いただけで、次々と
食材になるものが見つかりました。
摘む前に植物と向かい合って、「摘ませてもらうね」とか感謝を込めて「あり
がとう」と声掛けをしてから摘むこと、
同じ種類でも、どれを摘めば良いのか葉や花の状態を観察すること、
香りや食味や食感を確かめてみること、
摘んだものはどの部分も無駄にせず全て使い切るようにすることなど、教えて
頂く事柄や、植物と対話している平谷先生の姿に、命あるものに対しての敬意
と愛情が込められているように感じました。
すすき、笹、エノコロ草、ツユクサ、ヨモギ、シロツメクサ、イヌタデ、ヨメ
ナ…などなど20種以上の植物を使って、摘み菜茶、平焼き、ふりふり漬と
もみもみ漬け、秋菜汁を作りました。
それぞれの料理を作るのに、食材の組み合わせや彩り、香り、食感、味付け等
を考えたり工夫しながらの調理は、今日のテーマの1つの実創そのものでした。
出来上がったおやつやお茶を頂きながら、シェアタイム。
皆の話を聞いた後、平谷先生から今日は誰一人として、野草などが食べられる
ということを馬鹿にするような人がいなかったので、とても嬉しかったこと、
自分の幼い頃に、野の草達は有用な食べ物であり命をつなぐことができると知
り、その感動で植物に深く関わるようになり今の活動に繋がっていることを話
されました。
そして、ぜひ自分が感動したことを次の世代に伝えて下さい、次の世代がまた
次の次の世代にその感動や知恵を伝えながら、共に仲間を増やし、絶えること
なく続いていってほしいと熱く語ってくださいました。
今回の講座を終えて、自分の足元や見慣れた場所も今までとは違って、宝探し
のような感覚で、楽しみながら歩けることが、日常の生活に新しく豊かな彩り
を付け加えてくれたように感じています。

(受講生:石原めぐみ)


■パーマカルチャー菜園講座 食べる循環講座2020」第7回
 〜スパイラルアップする野菜づくり、種取り〜

残暑厳しい9月の始まりでしたが、この日は良い具合に曇りがちでやや涼し
い朝のスタート。午前中は菜園の草取りのあと、ニンニク、小さいたまねぎ、
ブロッコリーなどを植え付けて、ぼかし肥のおぎない。連日の晴天続きで
土はどれだけ掘ってもカラカラに乾いていて、水をやってもやっても、ど
んどん吸い込んでいきました。植え付けのときは、いっとき、水がたまる
感じになるまで水をやって、苗を少し振って安定させるのだそう。
草を見ると、みんな無意識に引っこ抜く習慣がついてきたようです。
地下茎で増える草とは根競べだなぁ、と毎回、草の力に圧倒されます。
午後は『野菜と旅する』菜園の松本真実さんからお聞きする、種のお話。
とても印象的だったのは、とにかく真実さんが楽しそうにお話してくだ
さったこと。
・自分の畑に合う野菜をつくること
・0円でできる農業(種をついでいく・買った野菜からも種が採れる)
・野菜の一生とつきあう(種をまいて、花から実、種になるまで)
・野菜のふるさとを知る(大根は欧州原産、夏の乾燥を種で乗りきる)
・オリジナル野菜を作ろう(3年間、種を採り続けると自分好みの野菜に)
確かに、これが全部できたら、さぞかし楽しいだろうなぁ、と妄想が広がり
ました。色んな植物の種の取り方、保存の仕方を教わりましたが、特に大根
の花や種の莢が食べられて、とても美味しいというお話に、興味をひかれま
した。食卓にのぼるのは植物のごく一部で、本当はもっと、おいしく食べら
れる部分があるというのは、とてもよい知らせだなぁ、と。食べた後の大根
やニンジンからも種が採れるというのも、とても興味深かったです。
パーマカルチャーの座学では、「システムデザイン」のお話。
自分にまつわるシステムを、自分にも環境にも優しい仕組みとして作ってい
くこと。まずは自分を知ること。
自分が何を必要としていて(インプット)、何をアウトプットしているのかを
知ること。環境とのインプット・アウトプットの循環が無理なくできる仕組
を、考えて実践していくこと。日々なんとなく「ああなったらいいな」とか
ぼんやり考えていることを、具体的に書き出してみたりして、そのために
「何が必要なのか」「そのためにはどうしたらいいのか」ということを、主
体的にやっていければ、ここちよい循環を生み出せるのかな、と。
…と、言うのは簡単ですが、少しずつやってみようと思います。
講座の時間も、また、講座でご一緒するみなさんとお話する時間も、とても
よい刺激になっていて、新しいビジョンを描いていくヒントをもらっていま
す。いつもありがとうございます。

(受講生:吹留 成美)


■パーマカルチャー菜園講座 食べる循環講座2020」第6回
 〜生物資源の活用、ミツバチの恵み〜

この日のパーマカルチャー菜園講座はコンパニオンアニマル。
ミツバチの注意事項として早く動かないなど、講師であるプーさんに教わる。
僕は注意事項を守って動かないでいたにもかかわらず刺された、パチンコ玉
にでも当たったのかと思うような痛みが走る。刺す瞬間、お尻から針を出し
ながらこっちに向かってきていたのが見えた。
なぜこのようなことが起きたのか。
僕はあごヒゲを蓄えており、これが熊に見えたのかもしれないとプーさん。
それは仕方ない。熊になった気分でその日一日を過ごしたら、搾りたての蜂
蜜がとてもおいしかった。あんなにかわいいミツバチと共に生きていく、そ
んな決意ができた1日でした。でも刺さないでほしいのはここだけの話。
この日一番興味深かった講義は排泄物について。
屎尿は最終的に処理場でただ燃やすのが現在の処理方法となっている。プー
さんが言うには海に流してしまうのが1番の解決策かもしれない…魚たち、
微生物やプランクトンが最終的には処理するであろうと。
今では水洗便所を使っているが、ゆくゆくは僕もコンポストトイレを使いた
いと考えている。僕の理想的な生き方、人としての最終的な生き方は自然に
溶け込んで生きていくことだ。
キーワードは循環。人として生きることでオートマティックに循環が生まれ
るようなそんな暮らしがしたい。パーマカルチャー菜園講座から、循環する
生き方を学ばせていただいている。循環をもとに生き方をデザインしたら、
経済で困窮することもなくなるだろうと考えている。
自分が一番循環してるのを感じるような生き方をデザインして生きていこう
と思う。
(受講生:音村 勇作)

■パーマカルチャー菜園講座 食べる循環講座2020」第6回
 〜生物資源の活用、ミツバチの恵み〜

この日のパーマカルチャー菜園講座はコンパニオンアニマル。
ミツバチの注意事項として早く動かないなど、講師であるプーさんに教わる。
僕は注意事項を守って動かないでいたにもかかわらず刺された、パチンコ玉
にでも当たったのかと思うような痛みが走る。刺す瞬間、お尻から針を出し
ながらこっちに向かってきていたのが見えた。
なぜこのようなことが起きたのか。
僕はあごヒゲを蓄えており、これが熊に見えたのかもしれないとプーさん。
それは仕方ない。熊になった気分でその日一日を過ごしたら、搾りたての蜂
蜜がとてもおいしかった。あんなにかわいいミツバチと共に生きていく、そ
んな決意ができた1日でした。でも刺さないでほしいのはここだけの話。
この日一番興味深かった講義は排泄物について。
屎尿は最終的に処理場でただ燃やすのが現在の処理方法となっている。プー
さんが言うには海に流してしまうのが1番の解決策かもしれない…魚たち、
微生物やプランクトンが最終的には処理するであろうと。
今では水洗便所を使っているが、ゆくゆくは僕もコンポストトイレを使いた
いと考えている。僕の理想的な生き方、人としての最終的な生き方は自然に
溶け込んで生きていくことだ。
キーワードは循環。人として生きることでオートマティックに循環が生まれ
るようなそんな暮らしがしたい。パーマカルチャー菜園講座から、循環する
生き方を学ばせていただいている。循環をもとに生き方をデザインしたら、
経済で困窮することもなくなるだろうと考えている。
自分が一番循環してるのを感じるような生き方をデザインして生きていこう
と思う。
(受講生:音村 勇作)


■パーマカルチャー菜園講座 食べる循環講座2020」第5回
 〜重要機能のバックアップ+水の活用〜

午前中の菜園作業は積層マルチにハマスゲと呼ばれる雑草が生い茂ってい
ました。そのまま抜くと積層マルチを掘り返してしまうので根本から刈っ
て、レイズドベッド内の野菜苗の周囲におきました。雑草マルチは光を遮
断して雑草を生えにくくし、後に肥料になるので良いなと思いました。

午前中は畑のお世話。剪定はキュウリは五節より下になった実、子ツルは
カットして主軸を伸ばすことに栄養を使わせる。支柱の立て方もキュウリ
とナスでは異なり、野菜によって蔓で伸びでいくのか木のように伸びてい
くのかで支柱の立て方も変える。支柱への誘引は麻紐を2、3回よじり、茎
が太くなることを想定して隙間を開けて支柱に結ぶ。そしてズッキーニは
授粉が不十分だと途中で腐ってくるというので、人工授粉を行いました。
プランターで野菜を育てるときはミニの種類を選んだ方が良いなど、あびく
さんに教わりました。習った後すぐに自分の畑で実践し、いつもより畑で
の作業が楽しくなりました。

午後は重要機能の複数によるバックアップの講義で水についてのお話、雨
水タンクとセルフウォータリングシステムの説明。命を支える上で必要な
ものは何かと問いがあり、電気、水、火、家、食事…と意見が出ました。
次いで、被災して供給が途絶えた時の代替はどうすれば良いのか更問が。
電力会社はソーラー、風力、オフグリッド。水は上水、湧き水、雨水、井
戸、火は薪、ガス、太陽。家はテント、親戚、家族、車。食事はスーパー、
菜園、野山…といった風に、皆で話し合いました。

雨水を集めるにはどうすれば良いのかとの問いに、樋を伝ってタンクに集
める、池を作る、棚田に溜めるなどの意見が出ました。そしてケンさんが
雨葉ネットを紹介してくれました。メッシュ生地のネットで風は通すが雨
水はネットを伝いポリタンクに雨水が溜まる仕組みです。そしてもう一点、
逆さ傘取り水工作キット。いらない傘を逆さにして真ん中に数カ所、穴を
開ける。集めた水が紐を伝い、バケツやタンクに水が溜まる仕組みです。
知っていれば選択肢は広がり、いざという時に使えると思いました。
そして昔からある水の集め方の紹介。立ち木を使って、その木の葉っぱ、
枝に降った雨水、巻いてある麻の太いロープを伝ってタンクへ集める方法。
これなら物がなくても水を集められる。ハニーガーデンではその上にタン
クの直径と同じ育苗ポットにイチジクが植わっていて水も溜まるし、イチ
ジクも食べられて見た目も面白い。一つの機能にいくつもの用途を持たせ
て、デザインすることで生活が豊かになります。
自然からの恵みは何を、どのように利用できるのかこの講座で学ばせてい
ただき、私自身がどのような生活がしたいのか、どれくらいの量が必要な
のか計算してからデザインする必要がある。コロナで自粛中に家庭菜園を
倍に広くして大変だったので、事前の計画プランは大切だと思いました。

最後に水質検査キットを使って、川の水と雨水が飲み水に適してるのかを
検査しました。雨水を活性炭でろ過、煮沸消毒していただきました。まろ
やかで美味しかったです。飲み水は人間に不可欠、備蓄のミネラルウォー
ターがなくなったら雨水を溜めてろ過して沸かして飲めばいいのですね。
今年の3月にフィリピンのアエタ族の村で井戸を掘るお手伝いをする予定で
したがコロナの影響で8月に延期になりました。おそらく今年は訪比は無理
そうですが、落ち着いたら検査キットを持っていき水質を調べてみようと思
います。
(受講生:小笠原貴仁)


■「パーマカルチャー菜園講座2020」第4回
 「多様性と通路、ぼかし肥、栄養素の循環性とダンボールコンポスト」 

《多機能性》今回のコンポストやガーデンの通路にも使ったダンボールですが、
彼らはただの箱ではありませんでした。物を運んだり収納する資材に止まらず、
例えば震災直後にはプライバシーを守る仕切りになり、床に敷いて断熱材とし
て、また小部屋としてダンボールハウスにもなったりと、その物の特質を知り、
活かす事でより機能的で合理的な物に生まれ変わります。私がここ数年ずっと
飼いたいなぁと熱望しているニワトリも、美味しい卵や肉を私たちに供給して
くれるのみならず、エサになる虫を探して地面をかき土を耕し、雑草や生ごみ
を食べ、フンも肥料になる。彼らの習性を最大限に生かしながら、農的暮らし
の大切なパートナーとして共存することができます。鬱陶しいと思っていた梅
雨の雨も、自然にとっては恵みの雨であり、タンクに貯めておけば畑の水やり
や、トイレの流し水や洗濯などの生活水、災害などの緊急時におけるライフラ
インの確保にもつながる。菜園の《通路》もただ通る道ではなく、そこに砂利
を敷いて日中の太陽の熱を吸収することもでき、土に還る落ち葉やチップ、米
ぬかを敷き詰めたり、シロツメクサをグラウンドカバーにして窒素分を畝にお
くったりと、より多機能性を持たすことができます。今回ハニーガーデンでは、
前回作ったレイズドベッドの中や周辺にぐんぐん生えてくる雑草を皆できれい
に抜いた後、ダンボールを隙間なく敷き詰め、さらにその上にスギとヒノキの
チップをたっぷり敷き詰めて除草をしました。木のよい香りに包まれ、地面を
踏みしめる音や感触も心地よく、何より一気に見た目がおしゃれになりました。
そもそも人自体が多機能性な存在で、そんな自分たちを取り戻す、そこに立ち
返るんだとケンさんはおっしゃっていました。これからの時代を生きる私たち
は、改めてこの多機能性に目を向けていく事が求められているように思います。

さらに居心地が良くなったガーデンの真ん中で皆でしばし足を伸ばし一息つき、
引き続き《ぼかし肥》作りに突入。作り方は、好気性発酵と嫌気性発酵とある
そうですが、今回は短期間で簡単にできる嫌気性。米ぬか、油かす、魚粉、
石灰、水を大きなトレイにぶち込み、手で握って固まるケドほろりと崩れるく
らいまでよく混ぜ合わせました。それを肥料などが入っていた空袋の中に戻し、
しっかり空気を抜きながら閉じて逆さまにして置いておくだけ。夏だと2週間
ほどで完成。うまくいくと、メロンのような甘い香りが。失敗すると、人糞の
ような臭いがするそうな…できた肥料は、株の周りにぐるっと撒いたり、土に
混ぜたりすることで微生物が増え、土の状態が良くなるそうです。1年以内に
使い切る、量を作る。出来上がったら涼しいところで保管。私も袋に少し分け
ていただき、ベランダで寝かせ、後日畑の肥料として早速撒いてみました。
匂いはちょっとぬか床の匂いがしました。その効果やいかに。
午後からは《エネルギー循環》のお話に。台所で出た生ごみや家庭の雑排水、
動物の糞尿などもすべて植物の栄養源やマルチ、バイオガス等のエネルギー
源として再利用することができるので、各家庭でもなるべくそういった栄養
素やエネルギーが流れ出るのを防ぎ、集め、貯え、活用することを繰り返し
行っていく(カスケード利用)ことで、環境破壊や気候変動などを食い止める
ことにも繋がる。小さな力も皆で取り組めば大きな力に…ですね。
「Think globaly, Act localy.」私の好きな言葉です。

そしていよいよ《ダンボールコンポスト》。講師の大重ふみえさんは非常に
興味深いバックグラウンドをお持ちの方でした。参加者の中には既に実践さ
れている方もいて、三田や茨木など市によっては市民に無料でコンポストの
材料や作り方のアドバイスをしているそうです!私自身作ってみたいなぁと
ずっと思ってはいたものの実際に何を入れたらいいのか、本当に虫はわかな
いのかなど、なかなか実行に移せずじまいでした。持ってきていたダンボー
ルを二つ重ねて頑丈にし、新聞紙を底に敷いて中に、おがくず、もみ殻くん
炭、剪定チップ、水を入れて全体が馴染むまでよくかき混ぜました。後先考
えずにその場で作ってしまい、ドキドキしながら家に持ち帰りまして、予想
以上に家族から反対されてしまい、いよいよ私も家を出ないといけないなと
覚悟を決めた日になってしまいましたが(笑)なんとかベランダの隅っこに置
かせてもらい、日々出る生ゴミを徐々に入れては混ぜています。主に米ぬか
や野菜や果物の皮や切れ端、コーヒーかす、あとは直売所に行った時にあっ
た竹チップも最近加えてみました。今のところ、例のアメリカミズアブは来
ておりませんが、なぜだかハエをベランダでよく見かけるようになりました。
特にダンボールにブンブンたかるわけでもなく、静か〜にそこにいて、知ら
ぬ間にひっくり返って死んでいるという謎の現象が起きている以外は特に問
題なく、気持ち良く共存できています。今までの私だったら、虫=気持ち悪
い、怖いと言うイメージがありましたが、ここ最近はおかげさまで、なぜこ
こにいるのか、益虫なのか害虫なのかと思考回路が変わっている自分がいて、
講座中にも話が出ましたが、虫も人も何でも、”知ることで共存できる”こと
をしみじみと噛み締めております。職場でも友達にも畑やパーマカルチャー
の話題を出すことが定着し始めてきているので、今後さらに自分が実践する
中で感じる心地よさや豊かさを伝え広げていきたいなと思いを強くする今日
この頃です。

(受講生:井戸 香菜子)


■「パーマカルチャー菜園講座2020」第3回

「レイズドベッドづくりと積層マルチ&コンパニオンプランツ植え付け」

コロナで緊急事態宣言発令中の為、全員マスク着用と屋外での講義、昼食は
各自持参という参加形態でしたが、ぴりぴりした雰囲気は一切なく、木陰で
の講座はとても爽やかで気持ちよく、昼食に持ち寄りシェアはなくとも、お
喋りしながら和やかな時間をシェアできました。
今回は「レイズドベッドづくりと積層マルチ&コンパニオンプランツ植え付け」
大量の草を刈り土が露わになると、多数の虫たちが躍動感いっぱいに動き回
っていて名前も知らない虫たちをしばし観察…
次に足場板で〈レイズドベッド〉を作る為に電ノコやインパクトドライバー
等を体験。一番の緊張はガスバーナーでした(汗)出来上がった台形のレイズ
ドベッド6つを、ハニーガーデンにちなみ六角形に。けんちゃんがベッド同士
の距離をものすごく細かく測っていたので驚きましたが、この緻密さが見た
目の美しいガーデンになるかを左右するんですね〜!
炭素と窒素を交互に重ねる〈積層マルチ〉は、まず醤油粕の香ばしい香りに
「ご飯欲しくなる〜」と皆で言いながら細かくほぐして敷き詰め、その上に
新聞紙→刈った草→牛糞→木屑を撒いて完成!触るとそのふっかふかの感触と
弾力が気持ちよすぎてビックリ!ずっと触っていたい位、なんなら寝転んで
みたい位でした。こんなベッドで育つお野菜は幸せ過ぎます♡
積層にすることで、育ちやすく土壌も肥え、水が蒸発しにくい保湿効果、
防草効果など、まさにいいこと尽くめ。
私たち人間も、多様な才能や性格や人生を織り交ぜていけば無限の価値が
生まれることを積層マルチが教えてくれているようでした。
余った醤油粕を分けて頂いたので、早速自宅のプランターにも積層マルチ
を作りました。 復習も楽しい♪
相性の良い作物同士を一緒に植えて生産性を高める〈コンパニオンプラン
ツ〉。野菜同士だけでなくマリーゴールド等の花も同じ空間に植えること
で受粉を助けたり病害の抑制に効果があったりと、互いの個性を奪い合わ
ず補い合い生かし合う関係性。自然界の姿から見習いたい事が多いです。
ティピーテント型に支柱を立てて、ついに一つのレイズドベッド(ウリ科)
が完成し、朝の状態からは見違えるハニカムガーデンに!
朝から晩まで、皆さんと距離を縮めながら手を動かし体を動かした充実感
は心地良い疲れとなって満たされました。(帰宅後すぐに猛烈な睡魔に襲わ
れ夢の中へzz..)
自然の中で、笑い、学び、遊んでいたら免疫力がどんどん上がっちゃいます。
そして、土や仲間と繋がって生きることの心地良さがやみつきになりそう
です。

(受講生:山平里沙)


■「パーマカルチャー菜園講座2020」第1回

「パーマカルチャーの基本と繋がりづくり」

 

まずは広場で思い思いの木片を椅子代わりに運んで円になり、ケンさんから

この講座を始めたいきさつなどのお話をお聞きしました。ここに集った人たち

とのつながりを作ることも大切な目的のひとつとのことで、自己紹介タイム。

どこから来た誰で、どう呼んでほしいか、この講座に参加しようと思ったきっ

かけをシェア。緊張も解けたところでぷーさんから甲山ガーデンの説明と園内

見学。養蜂の巣箱やシイタケ栽培の現場を見せていただきました。ランチタイ

ムの後、再び屋外でスパイラルガーデン、菜園に生えている野草の紹介(野蒜

を初めて見ました)、キーホールガーデン、レイズドベッド、ノコギリ鎌で雑

草の生長点を刈る方法の講義。そしていよいよ実習!じゃがいも(北あかり)の

植え付けです。植え付けの間隔、穴の深さ、植える向き、かぶせる土の量、

すべてに意味がある!続いて果樹の植え付け。広々として制限のない森で育つ

のとは違い、適切に剪定をすることで多機能性が発揮でき、長いお付き合い

もできる。樹種によって最適な樹形を選んで整えていくのだそうです。今回

はいちぢく(一文字仕立て)暖地性さくらんぼ(エスパリエ)ブラックベリー

(つる性なので、アーチ状に)、ラズベリー(ブッシュ状)をイメージします。

ベリー類は今年収穫できるかな?とのこと。生長が楽しみです。

次にケンさんのパーマカルチャーの基礎講座。印象深かった事を数点書きま

すと…パーマカルチャーとは、例えば自分と菜園など二つのものの関係性を

デザインする考え方のこと。パーマカルチャーの農は、効率よく収量を上げ

る農業というよりは、狩猟採集に近い考え方で自然が与えてくれるものをい

ただくのです。創始者ビルモリソンは人間が環境に及ぼす影響に対してNoで

はなくYesの道を探した。The problem is The solution.の思想、

勉強になりました。次回も楽しみです。

受講生:うっしー(牛尾直美)